イラン国家安全保障最高評議会、「米は現在、弱い立場にある」
イラン国家安全保障最高評議会のシャムハーニー書記が、「アメリカは現状において、弱い立場にある。それは、ヨーロッパ諸国がもはやアメリカとの同調に関心を持たなくなっているからだ」と語りました。
シャムハーニー書記は、フランスの新聞ル・モンドのインタビューで、イランの地域政策について説明し、「イランは、ヨーロッパ企業の投資を支援する。また天然ガスをはじめとするイランの天然資源は、両者間における協力のためのチャンスである」と述べています。
また、今月7日のシリア攻撃をはじめとするアメリカの最近の行動について、「地域におけるアメリカの同盟国は、アメリカを中東という泥沼に沈めようとしており、アメリカも過去の失敗を繰り返そうとしている」としました。
さらに、「イランは、シリア・イドリブ州での化学兵器の使用を口実とした、最近のアメリカのシリア攻撃を非難するとともに、今回の措置がシリア政府側からのものではなかったと考える。それは、シリアの合法政権が化学兵器禁止機関の監視のもと、2013年に自国の化学物質を引き渡しており、これを廃棄しているからだ」と語っています。
今月4日、シリア・イドリブ州南部での化学兵器による攻撃で、100人以上が死亡したほか、およそ400人が負傷しました。
シャムハーニー書記はまた、シリアへの外国の干渉を指摘し、「シリア人の多くは、同国のアサド大統領を支持しており、同国の将来はシリア国民自身によって決定されるべきだ」と述べています。
さらに、「イランは、シリアの政府側と反体制派側による協議を奨励するとともに、カザフスタン・アスタナでの協議が、シリアの恒久的な停戦を保障すると考えている」としました。