アメリカ上院による対イラン追加制裁案可決の核合意への影響
アメリカ上院は、イランに対する追加制裁案を可決しました。この制裁案は、「イランの情勢を悪化させる行為に対処する法」と呼ばれています。
アメリカ上院の可決案を成立させるためには、下院での承認と大統領の署名が必要です。この法案は、弾道ミサイル、テロ関連、そして武器制裁の実施に関するものとなっています。
アメリカ上院の法案可決の前に、イラン外務省のアラーグチー国際法担当次官は、「核合意により、アメリカは、建設的な雰囲気の中で、誠意を持って核合意を実施し、この合意の成功に影響を及ぼすような行動を避ける義務を負っている」と強調しました。
アメリカ上院での対イラン制裁法案の可決は、核合意に基づくアメリカの取り決めへの違反です。これに関して、イラン国会・国家安全保障外交政策委員会のナガヴィーホセイニー報道官は、テレビのインタビューで、このように語っています。
「アメリカ上院の決定は、核合意への明らかな違反である」
また、バーモント州選出のサンダース上院議員は、アメリカ上院での対イラン追加制裁案の可決を受け、次のように語りました。
「イランに対する新たな制裁は、核合意を危険に晒すことになり、このような行動に価値はない」
これ以前にも、イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、核合意の実施に関するイラン大統領への指示の中で、「核合意の実施後に、核協議の相手国のいずれかが、なんらかの理由でどのようなレベルの制裁を行使しても、それは核合意への違反と見なされ、必要な対抗措置を取るべきだ」と強調していました。
この中で、アメリカ上院の制裁案可決と同時に、イラン国会・国家安全保障外交政策委員会は、対抗措置に取り組んでおり、まもなく、国会の会議で提起されることになっています。これ以前にも、イラン外務省が、アメリカの23の個人や企業を、イランによるアメリカへの制裁の対象としました。これらのアメリカの個人や企業は、シオニスト政権イスラエルの犯罪への支援など、地域や世界でテロの拡大に関与しています。
アメリカは、核合意を巡り、紙の上ではこの合意を受け入れているものの、行動においてはそれに違反しています。一方で、イランによる核合意の遵守がアメリカの立場を窮屈にしており、トランプ政権は、核合意に反対する発言を行いながらも、最終的には、イラン制裁法の停止を延長せざるを得なくなりました。こうした中、トランプ政権や、彼に同調する他の機関は、核合意に影響を及ぼすため、イランに反する世論操作を行っており、今回の上院による制裁案の可決も、こうした動きのひとつです。
上院がイランのイスラム革命防衛隊をテロへの支援で非難したことは、イランに対するアメリカの敵対政策を示しています。このような非難は、イランが、アメリカ、シオニスト政権、サウジアラビアの支援を受けたテロリストの犠牲になっている中で行われています。今回の上院の決定は、ISISなどのテロ組織が、アメリカの承認によって創設され、アメリカが、独裁政権やテロを支援していることが、地域の情勢不安の元凶となっている中で下されました。サウジアラビアは、アメリカの支援のもとで、連日のように、この国の武器によってイエメンの罪のない人々を殺害しています。また、ワッハーブ派の思想が、地域や世界にテロを広めているのです。