INPEXが、イランの油田の1つに復帰する可能性が浮上
イランのカールドル石油次官が、「日本のINPEX国際石油開発帝石が、イラン南部の油田の1つの開発プロジェクトに復帰する可能性がある」と語りました。
石油関係の専門サイト、アスレ・ナフトによりますと、イラン国営石油会社の取締役を兼任するカールドル次官は、「INPEXは、この国際入札への参加を募る我々の招待状に返答し、我々とともにイラン南部アーザーデガーン油田の開発への参加と、他国の石油企業とともにコンソーシアムの結成の意向を示している」と述べています。
INPEXがアーザーデガーン油田の開発プロジェクトに復帰した場合、これは日本がイランに対する投資の再開に向けて努力していることを示すものとなります。
INPEXは2010年、アメリカの制裁対象となることへの懸念から、アーザーデガーン油田の開発プロジェクトから撤退していました。
カールドル次官はまた、「我々は、これまでに何度もINPEX社と協議を行っており、彼らは我々に対し、外国人オペレーターをどのようにして見つけたらよいかと質問してきている。これに対し、我々は高い技術を有するヨーロッパ企業との協議を推奨してきた」と語りました。
INPEXは、日本で最大規模の石油・天然ガス生産開発企業で、昨年6月にアーザーデガーン油田調査に関する合意覚書に調印しました。
一方、INPEXのスポークスマンも、イラン国営石油会社から招待状を受領したことを認めており、「我々は、確かに現在、アーザーデガーン油田に関してどのような行動をとるかを検討中である。だが、これについての詳細は公表できない」と表明しています。
また、国際入札と国際的な状況の検討が済んでから、最終決定が下されるだろう」としました。
カールドル次官によれば、イラン国営石油会社は近く、アーザーデガーン油田に関する全ての必要な情報を、この分野に関心のある企業に提供するだとうということです。
カールドル次官はまた、「アーザーデガーン油田の入札に参加する外国企業は10社を超える」と語りました。
これ以前には、INPEXのほかにもフランスのトタル社や、イギリスとオランダの合弁企業ロイヤルダッチシェル、CNPCといった企業が、イラン国営石油会社と合意覚書を締結しています。
ほかにも、イタリアのエニ社やイギリスのBPといった石油大手が、この入札への参加に関心を示しています。