ペルシャ語がインド史と切っても切れない理由:3300万件の史料文書のデジタル化
(last modified Mon, 18 Nov 2024 07:42:44 GMT )
11月 18, 2024 16:42 Asia/Tokyo
  • ペルシャ語がインド史と切っても切れない理由:3300万件の史料文書のデジタル化
    ペルシャ語がインド史と切っても切れない理由:3300万件の史料文書のデジタル化

インドのヌール・マイクロフィルム・センターが、同国南東部アーンドラプラデーシュ州の国立公文書館に保管されているペルシャ語史料3300万ページを復元し、デジタル化しました。

【ParsToday国際】アーンドラプラデーシュ州政府史料センターおよび研究所には、バフマニー朝、クトゥブシャーヒー朝、アーデルシャーヒー朝、ムガール帝国、アーサフジャーヒー朝の各時代の貴重な文書に加えて、東インド会社、およびイランの公用語・ペルシャ語、テルグ語、カンナダ語、マラーティー語のインド諸語、パキスタンの公用語でもあるウルドゥー語、そして英語で書かれた独立後の貴重な資料が大量に保管されています。

ヌール・マイクロフィルム・センター所長のメフディ・ハージェピーリー氏は、「アーンドラプラデーシュ州政府史料センターには4300万点以上の史料文書が保管されており、そのうち3300万点の文書はペルシャ語によるものであり、これらはイランとインドの共通遺産の一部ともいえるものだ」と語りました。

同氏はまた、「このコレクションのペルシャ語史料は、イランとインド両国の文化的、科学的、歴史的関係を明らかにするものであると考えられる」とし、「これらの史料は実際に、両国の文化的関係の深化に大きな影響を与えている」と述べました。

史料文献学者のアサドッラー・アシュティーヤーニー氏もこれについて、「アーンドラプラデーシュ州にはイランの書簡や文書のやり取り、軍制度や封建制度に関連するさまざまな史料が存在している」と語っています。

昨年にはヌール・マイクロフィルム・センターを筆頭としてイランとインド両政府の間で合意文書が調印されており、一部の専門家はこれを「イランとインドの最も重要な文化合意文書」と評しています。

この合意によれば、ヌール・マイクロフィルム・センターは、史料文書のデジタル化、目録作成、修復、およびこれらのリソースの整理の4つの分野で活動します。

このプロジェクトの開始以来、このアーカイブに収蔵されている200万件の文書のデジタル化、および書籍53冊、目録作成、および58万件の史料が復元されました。

今日、インド・イラン両国の文化関係の重要な部分は、両国の共通の遺産の保存・復元によって担われています。

昨年、テヘランのインド文化センターでは、両国間の文化交流を目的に「インドにおけるペルシャ語の位置づけ」をテーマとする会合が開催されました。

在イラン・インド文化参事官のバルラム・シュクラ氏はこの会合で、「ペルシャ語はインドの歴史から切り離すことはできず、この言語を通じてイランとインドの間に築かれた絆は切っても切れないものだ」とコメントしました。

駐イラン・インド大使のルドラ・シュレス氏もこの式典で、「ペルシャ語を知ることは両国の文化や習慣の交流にとって極めて重要である」とし、「ペルシャ語は両国の文化的共通性に重要な役割を果たしてきており、こうした交流は今後も継続されるべきだ」と述べました。

 


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