イラン原子力庁長官、「最大5日以内に濃度20%のウラン濃縮の再開が可能」
8月 22, 2017 19:20 Asia/Tokyo
イラン原子力庁のサーレヒー長官が、核合意への違反に関してアメリカに警告するとともに、「イランのフォルド核施設では、最大5日以内に濃度20%のウラン濃縮の再開が可能だ」と語りました。
サーレヒー長官は22日火曜、IRIB通信とのインタビューで、アメリカによる核合意への違反とイランの対抗措置について、「イランはフォルド核施設を、核合意で定着させており、もし望めば5日以内で濃度20%のウラン濃縮を再開できる」と述べています。
また、「イランのこうした能力は、技術面から様々なメッセージを発しており、相手側はその内容を熟知している」としました。
さらに、核合意の違反に対するイランの対抗措置についても、「イランの原子力産業は、全力で進展しており、イラン側の核合意監視団が決断すればいつでも、イランは世界が予想できない措置に出る」と語っています。
サーレヒー長官はまた、イランがこれまでどおり核合意を遵守していることを強調し、「イランの優先事項は、核合意の遵守であるものの、そのためにどんな犠牲を払うことはない。それは、イランがこの合意を、NPT核兵器不拡散条約、そして自国や地域、世界にとっての利益の枠組みでのものと見なしているからだ」と述べました。
国連安保理常任理事国にドイツを加えた6カ国とイランにより締結された核合意は、昨年1月から実施されていますが、アメリカは6カ国側の一員でありながら、常にこの合意の実施プロセスを妨害しています。