各国や、国際機関が相次いで核合意への支持を表明
アメリカのトランプ大統領が、イランと6カ国による核合意を公然と非難した一方で、アメリカ以外の6カ国の政府や関係者が、相次いで核合意への支持を表明しています。
ロシアのリャブコフ外務次官は25日水曜、「ロシアにとって核合意の全面的な強化、現在の形での実施の維持と継続は不可欠であり、不変の原則である」と語りました。
また、EUのウラディミール・チゾフ・ロシア常駐代表も、「いずれの国も6カ国側としての立場表明を行う権利はない」とし、「欧米諸国が、核合意の内容を変更することは許されない」と述べています。
EUのモゲリーニ外務安全保障政策上級代表も25日、アメリカとフランスの首脳会談でイランとの新たな核合意締結が提案されたことに反応し、「現在、イランとの核合意は1つのみであり、これは成功裏に実施されており、今後も維持されるべきだ」と強調しました。
フランスのマクロン大統領も、フランスが核合意から離脱する事はない、と語っています。
中国・新華社通信によりますと、中国の郭声琨国家安全大臣は、ロシア・ソチで行われた第9回安全保障会合において、「中国は、核合意に署名した7カ国の一員として、これまでどおり、この合意への強い支持を表明するとともに、この合意の全ての関係国がその取り決め内容を遵守する必要性を訴える」と述べました。
さらに、ドイツ外務省の報道官も、「イランとの核合意の維持は、最大の優先事項だ」とし、「この合意は、7カ国とEUにより署名されており、全ての関係国の承認なしにその内容を変更することはできない」としています。
イランと6カ国による核合意は、2016年1月から実施されていますが、アメリカは6カ国側の一員でありながら、常に約束違反を起こしており、同国のトランプ大統領はこの合意からの離脱を示唆しています。