イラン国会議長、「覇権主義体制の目的は、イスラム諸国の弱体化と地域への支配」
イランのラーリージャーニー国会議長が、「覇権主義体制の目的は、イスラム諸国の弱体化をはかり、地域を支配する事にある」と語りました。
イルナー通信によりますと、ラーリージャーニー議長は26日月曜、テヘランで開催されていた第32回イスラム団結国際会議の閉会式において、「近年における地域での情勢不安の元凶が、シーア派とスンニー派の間の宗派対立にあるとする主張は正しくない」とし、「シーア派とスンニー派は、シリアやイラクにおいて長年にわたり共存しており、情勢不安の原因としてこの問題を持ち出す事は正しくない」と述べています。
また、「イスラム教徒間の対立を主張し、過激派のテロ組織を結成させたことは、イスラム諸国のエネルギーの無駄遣いと流血の下地となり、特にこの7,8年において我々は紛争国の軍事力や経済力の疲弊を目の当たりにしている」としました。
さらに、「地域における不自然な流れのもう1つの兆候は、軍備競争や、地域への大量の兵器の搬入だ」とし、「地域の小国の多くは、自らの可能性の3倍もの兵器を購入しているが、彼らはそうした兵器の使用能力すらなく、このことは、これらの国の発展や地域の安定に支障をきたす」と語っています。
ラーリージャーニー議長はまた、特にシリアとイエメンをはじめとする中東諸国での危機の継続に懸念を示し、「地域の諸国民と政治家らは、地域にはシオニスト政権イスラエルのような1つの大きな敵が存在すると考えるならば、決してそれを忘れてほかの問題に目移りしてはならない」と述べました。
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