イラン大統領の日本訪問
視点;イラン議員による指摘「米大統領を信頼できない限り、日本の仲介は望めない」
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イラン・日本友好議員連盟のデフガーニーフィールーズアーバーディー議員
イラン・日本友好議員連盟のデフガーニーフィールーズアーバーディー議員が、米国とイラン間の緊張緩和を目指して日本が再三はたらきかけていることに触れ、「米国が国際関係の原則に逆らって行動する限り、わが国と米国の仲介をめざす日本の努力に期待は持てない」と語りました。
同議員は、今月中に予定されているイランのローハーニー大統領の日本訪問に関して、「イランは、自国と他国との関係を二国間および多国間的なレベルで追求している。わが国と日本は、旧来から相互協力を行ってきた。将来、この協力をさらに向上させる可能性が存在する」と述べました。
また、緊張緩和に向け日本が努力していることに触れ、「日本はこれまでに何度も、イランと西側の間の緊張の緩和に努めてきた。この点で日本は近く予定されているローハーニー大統領の訪日に、それなりの理想や見解を抱いているのではないか。ローハーニー大統領は日本側の見解に耳を傾けることが可能だ。一方で、今回の訪日はローハーニー大統領が国際関係や他国との二国間関係におけるイランの基本見解を提起するまたとない機会となる」との見解を表明しました。
さらに、国際舞台においてイランがプラスの状況にあるとし、「イランは法規を遵守し、また国際的な取り決めや条約を守っていることから、国際舞台において擁護できる位置づけにある。そうした中で、米国は核合意離脱や約束違反により国際関係を網羅する最も基本的な原則すら遵守しないことを示した」と語りました。
そして、「イランは、国際舞台における多国間主義を信じる」と強調し、「事実上、日本やドイツ、インド、中国、ブラジルなどの国々は、国際舞台における多極主義的な捉え方をしている。これらの国の可能性を生かすことが可能だ」と述べました。
同議員はまた、日本が米国とイランの仲介役を務める可能性について、今年6月の安倍首相によるテヘラン訪問に触れ、「日本はまず、トランプ米大統領からのメッセージを提起した。これに対し、わが国のイスラム革命最高指導者ハーメネイー師は、われわれは米国宛のメッセージはないとし、同時にその理由を伝えた。それは、過ちを犯している彼らがそれを修正すべきとの指摘だった」と話しています。
さらに、「国際舞台におけるイランの外交活動が活性化されるべきだ」とし、「現状ではイランが優位な立場にある。ボールは、約束に違反した米国とヨーロッパ側にある。この現状ではイランの外交活動に向けた場は開かれている」と語りました。
最後に、「トランプ大統領が、イランだけでなく世界にとっても信頼できない相手で、国際関係を取り仕切る原則に逆らって行動する限り、わが国と米国の仲介に向けた、日本など他国の努力に希望は持てないだろう」と述べました。
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