イドリブ情勢
イラン・ロシア両大統領が、シリア問題の解決を強調
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ローハーニー大統領とプーチン大統領
イランのローハーニー大統領とロシアのプーチン大統領が、シリア問題の解決および西アジア地域でのテロ撲滅を骨子とする、カザフスタンの旧首都アスタナでの決定事項にそったアスタナ・プロセスの強化を強調しました。
ローハーニー大統領は先月29日土曜、ロシアのプーチン大統領との電話会談で、シリア北部イドリブ県での最新情勢に触れ、「イドリブの状況は懸念すべきものであり、アスタナでの協議に基づく合意が早急に実施される必要がある」と語っています。
また、「シリア領の一部が長年にわたりテロリストの手中に握られていることは容認できないことだ」とし、「シリア問題の唯一の解決策は政治的方法だ」と述べました。
さらに、イランとしてアスタナ協議の流れ流れを受け継ぐイラン、ロシア、トルコによる3カ国首脳会合を開催する用意があるとし、「イドリブの状況が、内政干渉の口実とされたり、またシリア問題がアメリカに悪用されることを許してはならない」としています。
そして、イランと6カ国による核合意をめぐる最新情勢にも触れ、核合意に関するロシアの立場表明に謝意を示すとともに、イランがこの国際合意によるメリットを受けられているうちは、イランはこの合意に定められた責務を遵守する」と語りました。
一方のプーチン大統領もこの電話会談で、「シリア問題の解決を目指すアスタナ・プロセスの枠組みに基づき成立した合意は、極めて効果的なものだ」とし、「地域の緊張緩和が、テロ対策を行わないことと解釈されてはならない」と述べています。
また、シリアの領土保全を強調するとともに、「自国領内でのテロリストとの戦いのために行動を起こすのは、シリア政府の権利だ」としました。
そして、アスタナ・プロセスにそったイラン・ロシア・トルコによる次期3者協議の開催というイランの申し出を歓迎するとともに、これまでに生じた対立が協議により早急に解消されるよう希望する、と語っています。
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