コロナウイルス
視点;イラン国民は、新型肺炎が蔓延するこの時期の米の制裁を忘れない
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新型コロナウイルス感染拡大
「医薬品や食品の輸入に関してイランに制限を設けないとした、アメリカ政府の主張は真っ赤なウソである」
イランのザンゲネ石油大臣は、9日月曜に報道された米の国際金融情報サイト・ブルームバーグとのインタビューで、このことを強調するとともに、「イラン国民は、今この時期のことを決して忘れない」と強調しました。
アメリカが人道に反する対イラン制裁を続行する中、イラン国民は新型コロナウイルスへの対応で厳しい日々を送っています。
イランのザンゲネ石油大臣は、「アメリカはこのような状況の中でイランの政府に対してのみならず国民に対しても制裁を行使している」とし、「アメリカはイラン国民に多大な困難を引き起こしており、この問題は今後いつかかならず国際裁判所で提訴されなければならない」と語りました。

アメリカは経済テロにより、イラン国民に大規模な圧力を行使し、石油のみならず産業、通商、銀行・金融取引の分野でも制裁を加えて、医療機器や医薬品の輸入ルートを事実上遮断しているものの、同時に自らの心理作戦的な政治ゲームにより、イラン国民の味方を自称しています。
幸い、イランの医療技術・医学的な可能性・能力は、最新鋭の設備の整った研究所に加えて、技術を習得し責任感あふれる数千人の専門医や看護士が存在することにより、国内の多くの方面で自給自足を達成し、あらゆる場合への対処が可能となっています。数ヶ月前に新型コロナウイルスが出現し、国際社会を恐怖に陥れ始めた時期に、イランはその完全な封じ込め・制御に成功しています。このウイルス問題への対処にあたっても、イランはこのウイルスに打ち勝つ能力があることを示していますが、惜しまれる点は、食品や医薬品が国民に対する手段・武器として使われていることであり、それは人類に対する犯罪にほかなりません。アメリカは、各国の合法政権や国民に対する自らの対外政策として制裁を行使しており、これは人類に対する犯罪の最たる例です。
米クルーク政治研究所のデイヴィッド・コートライト研究主任は、「アメリカのトランプ大統領が、西アジアへの米軍の増派を発表した後、同地域で戦争が勃発する可能性への懸念が高まっている。だが、実際にはこれはイラン国民をターゲットとした経済戦争であり、国民がこれらの制裁の代償を払っているのが現実だ」と語りました。
国際法によれば、イランに対するアメリカの一方的な制裁は経済戦争という概念に相当し、人類への犯罪に当たります。
イランのザリーフ外相の言葉を借りれば、「今やまさに、アメリカの経済テロに医療テロも加わった」ということになります。
イラン保健医療教育省の責任者や医療スタッフ、看護士らは、そのほかの組織・機関の支援を得てアメリカの制裁をものともせず、イランや地域での新型コロナウイルスの拡散阻止・制御に全力を挙げています。イランは、保健医療や医薬品の点で、地域レベルで供給可能な能力や知識を有しているものの、それは人類に対するアメリカの行動に沈黙を決め込むことを意味しません。
イランがWHO世界保健機関に期待していることは、人類の健康を危険に陥れる不公正や脅威への断固たる対処です。今や世界100か国以上に拡散しパンデミックとなった新型コロナウイルスへの対処には、広範囲な国際協力が必要となります。これに関する見せ掛けに等しいアメリカの芝居も、このウイルスの感染者の苦痛を悪用し、政治的な私欲を伴うもので、1つの大きな虚偽であるとともに、それは最終的にアメリカの政治家をこれまで以上の不面目へと追い込むことになるでしょう。
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