ドキュメンタリー・イラン
イラン北西部アルデビール州 ネオル湖
今回は、イラン北西部アルデビール州にあるネオル湖の美しい自然をご紹介してまいりましょう。
ネオル湖は、海抜2500mバーグルー山脈の谷間にあり、大小2つの湖を合わせた総面積は210ヘクタールに及びます。これら2つの湖は、毎年春になると互いにつながり、平均の水深が5mほどの1つの湖を形成します。この湖へと続く山道はアスファルトで舗装されています。
ネオル湖はアルダビール州内最大の淡水湖です。この湖は、適度の降雨と多数の泉の存在によって、干上がることなく常に水をたたえています。この地域が温暖な気候であることから、特に夏には大勢の観光客がここを訪れます。
ネオル湖の湖畔には、赤や黄色のチューリップ、アネモネ、黄色や黒のアイリスなど多数の花々が咲き乱れ、見る人の目を和ませます。ハーブの一種・タイムの香り溢れる空間もこの地域に平穏を生み出しています。
さらにネオル湖は渡り鳥の生息地でもあります。湖の周辺の森林や山岳地帯にはノウサギ、ネズミ、キツネ、猛禽類なども見られます。
ネオル湖の周辺地域は自然保護区に指定され、イラン環境省の管轄下にあります。区域内での狩猟は禁じられています。このため、人的要素がこの地域の自然環境を脅かすことはありません。
ネオル湖には、多種多様な水生生物が生息していることから、釣り人もやって来ます。また、一帯はエコツーリストの宿泊地としての価値に加え、養蜂業、農業、畜産業の分野でも価値を有し、一部はこの州に住む遊牧民の夏の宿営地となっています。
ここを訪れる人々は、アルダビールにある設備の整ったホテルを利用できます。さらに、カラフルなキリムと呼ばれる敷物やジャージームと呼ばれる薄手のじゅうたん、フェルトの敷物や美しい陶芸品など、地元の職人の手による工芸品を、郷土土産としてお持ち帰り下さい。
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