イラン大統領、「核合意の再協議は不可、その存続・復活の唯一の道は米の制裁解除」
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ローハーニー・イラン大統領とフランスのマクロン大統領との電話会談(アーカイブ写真)
ローハーニー・イラン大統領が、核合意が国連安保理決議2231により確認され、特定の国々の間で結ばれた国際的合意であることに言及し、「核合意に関する再協議は一切不可能であり、その存続・復活の唯一の道はアメリカによる制裁解除である」と語りました。
ローハーニー大統領は2日火曜、フランスのマクロン大統領との電話会談で、「核合意を維持・復活させる機会が過ぎ去ることは、事態をより厳しくさせる可能性がある」と強調し、「イランによる自らの責務履行の段階的な削減は、この合意からの米国の離脱及び、英独仏の欧州3カ国による責務不履行が理由であり、相手側がその義務を履行すれば直ちに本来の状態に戻すことが可能である」と述べています。
また、「イランが追加議定書の自主的な実施を停止したのは、国会で可決された法律に基づく措置だ」とし、「IAEA国際原子力機関とのわが国の協力はこれまで通り続けられており、我々は決して核合意から離脱していない」としました。
さらに、「IAEA理事会で非建設的な行動や立場をとることは、新たな問題を引き起こし、現状を複雑化することに繫がる可能性がある」と強調しています。
そして、イランやフランスをはじめとする国々での新型コロナウイルスの大流行に触れ、「効果的なコロナ対策を講じるには、世界のすべての国の協力が必要だ」とし、「抑圧的で違法な米国の制裁により、イランにとってコロナウイルスへの対処はさらに困難なものになった。イランは、医薬品や医療機器の確保ひとつとっても、その財源へのアクセスに支障をきたしており、EU欧州連合、特にフランスには、この非人道的な行為に対し沈黙しないことが期待されている」と述べました。
一方、マクロン大統領もこの電話会談で、核合意の維持・存続を国際社会にとっての1つの必須事項だとし、すべての関係国がこの合意内責務の完全履行に復帰すべく、協議を継続していくことを強調しました。
また、第1歩を踏み出すために双方が行動を起こすべきだと強調し、「欧州としては、核合意を復活させるべく今後数週間でさらに努力を重ねる準備ができている」と述べています。
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