視点;6月18日金曜ー選挙の日
イラン全国で第13回大統領選挙が、第11期国会中間選挙や第5期専門家会議中間選挙、第6期市町村議会選挙と共に、テヘランの現地時間18日金曜午前7時から開始されています。
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、同日午前7時、投票受付開始とともに投票した後、演説にて選挙の日を「イラン国民の日」だとしました。
ハーメネイー師はまた、「今日、舞台に登場し、舞台を監督するのは国民であり、彼らは投票所に出向いての投票により、実際に今後数年間の国の全体的・根本的な運命を決定することになる。これゆえ、今日という日は国民のものである」と語りました。
また、「この事実に基づき、知性がこの全国的な試練への全員参加を命じている。我々がかくも再三再四、国民に選挙への参加を呼びかけているのは、その利益がまず国民自身に返ってくるからである。そして勿論、国民の参加により、国家およびイスラム共和制も国際舞台で大きな利権を獲得することになる」としています。
さらに、国民1人1人の票に重要性がある、とし、「諸君全員に呼びかける。投票所に赴いて候補者らを吟味し、投票してもらいたい。諸君のうち誰にも、自分の1票くらいでは何も起こらないなどと言って欲しくない。なぜなら、数百万もの国民の投票を構成するのはこれらの各票だからである」と強調しました。
今回の選挙も、過去42年間のすべての選挙と同様に複数の側面から重要性を持っていますが、これに関しては、以下の3つの側面がより強調されます。
選挙の重要性の第1の側面は、選挙の重要性が民主主義の継続と国運の決定に対する国民の票・意思の影響にあることです。1979年のイスラム革命の勝利後の選挙は、常に民主主義の基盤を強化し、新しい趣向を持つ人々の活動の場を開いてきました。もちろん、当然ながら毎回の選挙において、候補者らは政治的趣向や見解の点でそれまでとは異なる傾向を有しています。実際、これらの違いこそが選挙の健全性の表れであり、これはどの選挙でも重要なポイントだと言えます。
第2の側面は、選挙への人々の参加による政治的・社会的な影響です。選挙への参加は、宗教的義務であるとともに、政治的・社会的権利でもあります。ただし、この権利には、個人の権利の範囲を超えた効果や影響があります。なぜなら、投票箱に投じられた票は全て、最終的には1つの国民の票の集合体になって、そこから政治的結束と国民の団結を表す1つの選択につながるからです。このため、国家の運命や政治的未来に対し国民が無関心であり、選挙の投票率が低い場合、将来にわたって何年も悪影響が尾を引く可能性があります。
こうした視点から、選挙の重要性の第3の側面として、体制の支えを強化する上での国民の票の影響力が指摘できます。イランで38回以上の選挙開催の経験は、選挙の栄光がより明白化するたびにその政治、社会、経済的影響も増大していることを示しています。
イランは国力のある大国です。国家の行政長官である大統領の重要な責任に着目し、国家の可能性を駆使して能力のある大統領を選出することで、現在の可能性を最高レベルで国の発展のために活用できることになります。慎重な選択により、私たちはこの国家目標の達成を支援し、国を高めるための措置を講じることができます。したがって、選挙プロセスの両面、つまり有権者と候補者の両方が、この点で役割と影響力を持っていることになります。
明白なことは、選挙がそのすべての浮き沈みとともに、常に変化を伴ってきたことです。それらは、社会において前進するための希望と動機を与えることができるものです。偉大なるイラン国民は、意識と洞察力、そして然るべき選択をもって進歩に向けて一歩を踏み出したことを何度も示してきており、本日の選挙も決してその例外ではないのです。
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