イラン外相、「ウィーン協議は重大局面に到達」
イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は、「アメリカはこれまで自らの誠意を示す何の行動もとっていない」とした上で、「ウィーン協議は重大局面に到達した」と述べました。
イルナー通信によりますと、アミールアブドッラーヒヤーン外相は23日水曜にテヘランで開かれたオマーン外相との共同記者会見で、対イラン制裁解除を目指すオーストリア・ウィーン協議について、「少ないながらも極めて重要な問題が依然残っている」と強調し、「イランはウィーン協議において決して譲れない一線を越えることはない」と述べました。
その上で、「イランはウィーン協議に対し楽観的であり、わずかに残っている重要な問題も西側諸国が現実的になることで近く合意に到ると希望を持っている」としました。
また、最近のウクライナ情勢については、「アメリカやNATO・北大西洋条約機構の挑発的な行動がウクライナ情勢をさらに危機的にしている。米やNATOの介入は、ロシアとウクライナの問題の助けにはならない」と述べました。
さらに、アフガニスタン問題については、「イランはアフガンのすべての民族と常にやり取りをしており、同国のタリバン現政権に包括的政権を発足させることを勧める」としました。
そして、イランとサウジアラビアの協議については、イランとしてサウジとの協議へ用意ができているとした上で、「地域の危機を解決するには対話と協力以外に道はなく、地域諸国は自らの安全を地域外の国による不安定化で得ることはできない」と述べました。
さらにイエメン情勢については、同国の状況が大きな人道的悲劇と化しているとした上で、「イランは地域における平和と安定、およびイエメンの人道上の封鎖解除・停戦、イエメン国民間の対話実現のために活発に行動する用意がある」としました。