イラン外相、「ウィーン協議は中断していない」
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アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相
アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相が、同国として常にパレスチナを支持していることを強調するとともに、「ウィーン協議は決して中断していない」と語りました。
対イラン制裁の解除および、核合意の復活を目指してのオーストリア・ウィーン協議は昨年12月27日に第8ラウンドが開始されましたが、去る3月11日にボレルEU外務・安全保障政策上級代表の提案により小休止に入り、各参加国の代表者らは本国政府との相談のためそれぞれの国に帰国しました。
それ以来現在まで、協議の当事者であるイランと5カ国グループは、協議に進展が見られ意見の対立が減ってきていると表明してはいますが、一連の保証問題や、制裁対象者・危険人物リストからの個人や法人の削除の問題は、依然として核合意違反者であるアメリカがその解決に向けて必要な政治的決断を下していない事項となっています。
これに関して、アミールアブドッラーヒヤーン外相は、イエメンのアルマシーラ・テレビの記者に対し、イランとしてパレスチナを恒常的に支持していくとともに、ウィーン協議のプロセスや、協議が依然として進行中であると語りました。
また、「ウィーン協議は中断しておらず、我々に対し一方的に行使された制裁の解除のため、EU代表者を仲介したアメリカとの書面でのメッセージ交換を通じて継続されている」と述べています。
さらに、「我々の目的は、強固で恒久的な合意を成立させることである。我々はアメリカ側に対し、現実的に物事を捉えるよう要求している。あらゆる分野での制裁の解除、および経済面での保証を取り付けることは、我々の協議目標に据えられている最も重要な項目だ」としました。
そして、「自分としては、アメリカ側はイランの譲れない一線をよく理解していると考えている。我々は協議を続行する。合意に達した際にはすぐに、我々の協議代表者が最終的な変更を実施するだろう」と語っています。
最後に、イランとして完全にパレスチナを支持する旨を表明するとともに、「わが国は、聖地ベイトルモガッダス・エルサレムを首都としたパレスチナ全土における1つの統一国家の建国のため、同国の支持国であり続けるだろう。聖地での礼拝は神の約束であり、パレスチナ国民と抵抗軍の殉教者の流血は、この神の約束を果たすためにささげられたものである」と結びました。