イランのタンカー貨物がギリシャ領海で押収、ギリシャ代理大使を呼び出し
May 26, 2022 16:11 Asia/Tokyo
ギリシャ領海でイラン船籍タンカーの石油貨物が押収されたことを受け、イラン外務省がテヘラン駐在のギリシャ代理大使を呼び出し、厳重に抗議しました。
イラン海運港湾機関は声明を発表し、ギリシャ政府に対し自らの国際的な責務・取り決めを即時履行するよう求めています。
同機関の声明では、「イラン船籍タンカー1隻がギリシャ政府により同国沖で拿捕され、その積荷が裁判所の命令およびアメリカ政府の手回しにより押収された。問題のタンカーは、技術トラブルにより船員スタッフおよび船舶自体の安全確保のため、ギリシャ沿岸に寄航しているが、この船舶に対するまともな協力や支援は全くなされず、軍隊の措置によりその貨物は荷卸・押収された。このような行動は明らかに海賊行為の代表例である」とされています。
イラン外務省・地中海局長は、ギリシャ臨時代理大使を召致した際、ギリシャ政府の国際的義務を列挙するとともに、技術トラブルを理由に拿捕されたイラン船籍の緊急停止に注目し、米国の違法な圧力に屈服することは容認できず非難されるべきものだとし、イラン船籍の積荷への干渉・占有は国際的な海賊行為の明白な例だとしています。
同局長は、「わが国は自らの法的権利を放棄することなく、ギリシャ政府に対し海事・航海における自らの国際的な責務を遵守するよう求める」としました。