中国・福建省が尖閣での「漁業厳禁」を指示か、国交正常化50年に配慮した模様
8月 14, 2022 15:22 Asia/Tokyo
中国福建省の地方政府が、尖閣諸島海域での漁業を禁止していたことが判明しました。
読売新聞によりますと、沖縄県・尖閣諸島周辺に中国政府が設定した禁漁期が今月16日に明けるのを前に、福建省の地方政府が先月、「敏感な海域での操業を厳禁する」との指示を漁師らに出していたことが、13日土曜に明らかになっています。
現地の漁港には、地方政府の通知文が掲示されており、福建省石獅市の男性漁民は、地元政府の今回の指示は尖閣周辺海域を念頭に置いた措置、との見方を示しました。
実際、2016年8月には数百隻が尖閣周辺海域に押し寄せ、緊張を招いた経緯があります。
中国当局は、9月に日中国交正常化から50年を迎えることを考慮し、大量の中国漁船が尖閣周辺海域に押し寄せることがないようにするため、予防措置を取っている可能性が考えられます
浙江省台州市の当局も7月、具体的な海域には触れずにホームページ上で「敏感な水域に入ることを厳禁する」と通知していました。
もっとも、中国政府は、ナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問に絡み、中国による台湾への軍事圧力強化に懸念を示した日本に対して、反発を強めています。
また、福建省泉州市に位置する石獅市には政府の通知を知らない漁民もおり、漁民への指示が徹底されるかどうかは不透明な部分も残ります。
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