ロシア、三井物産のサハリン2新会社への出資を承認
8月 31, 2022 13:47 Asia/Tokyo
ロシアが、三井物産のサハリン2新会社への出資を承認しました。
日本の報道各社によりますと、ロシア政府は30日火曜、ロシア極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の運営会社の株式12.5%を三井物産のドバイ子会社に引き渡すことを承認しています。
これについて、三井物産は31日水曜、承認通知を受けたとした上で、今後持ち分引き受けに関する協議を進める予定であり、2023年3月期連結業績見通しに変更はない、としています。
ロシア政府のサイトには30日、関連の政令が掲載されました。
さらに、サハリン2に同様に権益を持っていた三菱商事も認められる可能性が高くなり、これにより当面は日本国内への安定供給が期待できる状況となりました。
今後、具体的な協議が進むことになりますが、三井物産は「サハリン2の権益の維持に向け大きく前進した。国際社会が取る制裁措置を順守するとともに安定供給の観点も踏まえ、日本政府や事業パートナーを含むステークホルダーとも今後の方針に関し協議を続け、適切に対応していく」とコメントしています。
サハリン2の従来の運営会社は、ロシア国営ガスプロムが50%と1株、英石油大手シェルが約27・5%、三井物産12・5%、三菱商事が10%出資していました。
ロシア政府は、大統領令に基づいて、新会社の株式を取得することに合意するかどうか、三井物産と三菱商事に対し、新会社の設立から1か月以内に通知するよう求めていました。
また、ロシア政府が日本側の通知の受領から3日以内に承認の有無を決定するとしていたことから、ロシア側の判断が焦点となっていました。