在ウラジオストク日本領事の拘束について、日露の見解が対立
9月 28, 2022 13:57 Asia/Tokyo
ロシア極東ウラジオストクの日本総領事館の領事がスパイ容疑で拘束されたことについて、ミハイル・ガルージン駐日ロシア大使が、日本に謝罪を求める考えを示しました。
ロシア・スプートニク通信によりますと、ガルージン駐日大使は27日火曜、ロシアメディアに「日本の外交官は、その地位に反する行為をした。わが国の法律とウィーン条約に違反するものだった」としたうえで、日本に対し、「日本の外交官によるこのような行為に対する謝罪と、こうした行動を今後慎むよう要求する」と述べています。
また、日本側の呼び出しに応じて日本外務省に出向いたことも明らかにし、「外務事務次官から説明を受けた。われわれの精神にのっとって対応した。本当にあったことを伝え、われわれの立場を改めて表明した」と強調しました。
一方、日本の報道各社によりますと、林芳正外相は記者団に対し、今回日本人外交官がロシア側に拘束された件に関して、ガルージン駐日ロシア大使を外務省に呼び出し、森健良外務事務次官が厳重に抗議し、謝罪と再発防止を要求したことを明らかにしました。
また、拘束された領事について「違法な活動を行った事実は全くない」とし、拘束したロシア当局側の行為は「領事関係に関するウィーン条約」に明確に違反するとし、「極めて遺憾で、決して受け入れられない」と非難しています。
さらに松野官房長官は、拘束された領事に関し「安全を最優先する観点から、28日水曜までにロシアを出国する予定だ」と明らかにしました。
このように、今回の件については日本とロシアの見解は全く食い違ったものとなっています。
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