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日本の防衛省が、女性元自衛官が任務中に受けた性的暴力について、事実関係を認めて謝罪しました。

日本の報道各社によりますと、防衛省は29日木曜、元陸上自衛隊郡山駐屯地（福島県）に所属していた五ノ井里奈さん（23）が任務中に受けた性的暴力を訴えていた件について、事実関係を認めて謝罪しました。

五ノ井さんは2021年8月、訓練中に複数の男性隊員から性暴力を受けたということです。

その後、五ノ井さんは自衛隊を辞め、2022年8月末に防衛省を訪れ、性的暴力に対する公正な調査を求める署名を提出しました。

これについて防衛省が調査を行ったところ、男性隊員が五ノ井さんを押し倒して性的な身体接触を行うなどのハラスメントがあったことが明らかになった他、２１年８月の訓練中に宿舎で押し倒されて性的な身体接触をされ、行為を口外しないよう口止めされていたこと、他の女性隊員も同様の被害にあったことも判明しました。

同省の吉田圭秀幕僚長は29日の記者会見で、「これまで長く苦痛を受けられている五ノ井さんに対し、陸上自衛隊を代表して深く謝罪申し上げます」と述べ、謝罪しました。

毎日新聞によると、五ノ井さんが受けた性暴力について、隊員3人が強制わいせつ容疑で書類送検され、不起訴処分となっていました。しかし、郡山検察審議会は9月に不起訴不当と議決し、現在は福島地検が再捜査を行っています。

この報道を受け、Yahoo!のコメント欄では、元特捜部主任検事の前田恒彦氏が、この件の捜査や書類送検は、自衛隊内で発生した犯罪を担当する警務隊が行っていると指摘した上で、これまでの調査では「身内びいきの手抜き捜査が行われた可能性」があるとして、検証を行う必要があると述べています。

また、今回の件で明らかになった自衛隊内の性暴力について「氷山の一角」だとする見解も決して少なくありません。

自衛隊や警察、学校などの公的な組織には隠蔽体質があることから、こういった事件がこれまでにもたくさんあったはずであり、今後は身内だけで捜査するのではなく、外部監査を入れるべきだという指摘もなされています。

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