井野副防衛相「SLBMの可能性も含め分析中」、北朝鮮のミサイル発射で
10月 09, 2022 15:55 Asia/Tokyo
井野俊郎副防衛相が、北朝鮮が今朝発射したミサイルについて、「ミサイルが潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)だった可能性も含めて分析中だ」としました。
井野副防衛相は9日日曜未明、防衛省で記者団に対し、北朝鮮が同日午前1時47分ごろと同1時53分ごろ、同国東岸付近から計2発の弾道ミサイルを東に向けて発射したと述べています。
井野氏によりますと、いずれのミサイルも日本のEEZ排他的経済水域外の北朝鮮東側の日本海に落下したとみられ、これまでに航空機や船舶の被害は確認されていません。またこの2発はいずれも最高高度約100キロで、約350キロ飛翔したと推定されるということです。
弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮が、深夜の時間帯に発射したのは今年初めてのことです。
北朝鮮のこうした行動には、いずれの時間でも弾道ミサイル発射に踏み切ることができると誇示することで、米国や韓国を強くけん制する狙いがあると見られます。
一方、韓国軍合同参謀本部は、発射場所が江原道・元山北方の文川(ムンチョン)付近だとみています。
同本部は「韓国軍は監視や警戒を強化し、韓米間で緊密に協力しながら万全の態勢を維持している。SLBMの可能性は低いとみている」としました。
また飛行距離や高度から、「超大型放射砲(ロケット砲)」の可能性があるということです。
米韓両軍は今月7〜8日、米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」も参加した合同機動訓練を日本海で実施しました。
これに対し北朝鮮国防省の報道官は今月8日、「極めて憂慮される現在の事態の発展に対し、重大に見ている」と強く反発するコメントを出しています。