日露漁業協議中止で、日本の漁業関係者が米追従する政府の代償払う
(last modified Mon, 23 Jan 2023 09:13:16 GMT )
1月 23, 2023 18:13 Asia/Tokyo
  • 北方四島周辺水域での日本漁船
    北方四島周辺水域での日本漁船

ロシア政府は、日本政府がアメリカに追従して同国の対ロシア措置に加わっていることに反発し、北方四島周辺水域での今年の日本漁船の安全操業をめぐる日ロ協議の実施を見送りました。

2022年2月24日にウクライナでロシアによる特殊軍事作戦が始まった後、アメリカが率いる西側諸国は反ロシア措置を強化し、日本もこれに足並みをそろえました。ロシアは、日本が西側の対ロシア制裁に同調したことに対する最初の反応として、同国と係争中の北方領土(ロシア側呼称;南クリル諸島)問題に関する日本との交渉を停止しました。しかし、日本政府は相変わらずアメリカへの追従を続け、ロシア側も、この日本の反ロシア行動にもれなく反応しています。

 

日露漁業協議中止で、日本の漁業関係者が米追従する政府の代償払う

 

ロシア政府は先日、北方四島周辺水域での今年の日本漁船の安全操業をめぐる日本との協議の日程について、現時点で調整できないという旨を日本側に通知してきました。

松野官房長官は23日月曜、このことを明らかにするとともに「20年以上、枠組み協定のもとで操業を互恵的な形で維持、発展させてきた。ロシア側がこうした対応を取ったことは受け入れられない」と批判しました。そして、早期の協議実施と操業ができるようロシア側に働きかける考えを示しています。

 

松野官房長官

 

日ロ両政府はこれまで、1998年に署名された海洋生物資源分野における漁業協力協定に基づいて年に一回協議を行い、日本の漁業者がロシア側に協力金を支払うかたちで日本漁船が北方四島周辺で決められた量のホッケやスケトウダラなどの漁を拿捕などの危険なく安全に行えるよう、取り決めてきました。

この取り決めによるスケソウダラやホッケ、タコなどを対象とした漁業の安全操業は、例年1月から漁期が始まっています。

ロシアはこれに先立ち、ウクライナでの特殊軍事作戦を理由とした日本の対ロシア制裁への対抗措置として、日本を非友好的国リストに追加しています。

 


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