1月 29, 2023 20:45 Asia/Tokyo
  • 北方領土周辺海域の漁業
    北方領土周辺海域の漁業

ロシアは北方領土(ロシア側呼称;南クリル諸島)周辺海域の漁業交渉について、日本による対ロシア制裁を背景に、日本と交渉を行う予定はないとしました。

ロシア外務省がスプートニク通信に対して、ウクライナでの軍事作戦開始に伴い日露関係は急速に悪化し、岸田政権は全ての国際規範や規則に違反する形で、個人や部門別の制裁パッケージ15件を含む対ロシア非友好的措置を取り始めた、とあらためて指摘しました。

また、「日本政府がとった反ロシア措置は、露日友好善隣強化・発展に関する1998年の(川奈)合意に明らかに反しており、ロシア側は日本に対し、本合意履行に関する政府間交渉を調整することはできないと伝えた」としました。

そして、「正常な対話に戻るためには、日本側は我が国に基本的な敬意を払わなければならない。また二国間関係の修復への姿勢を見せなければならない」と説明しながら、「ただし、日本政府にそのような願望はないようだ」とも付け加えました。

ロシア政府は、日本政府がアメリカに追従して同国の対ロシア措置に加わっていることに反発し、北方四島周辺水域での今年の日本漁船の安全操業をめぐる日ロ協議の実施を見送りました。

日ロ両政府はこれまで、1998年に署名された海洋生物資源分野における漁業協力協定に基づいて年に一回協議を行い、日本の漁業者がロシア側に協力金を支払うかたちで日本漁船が北方四島周辺で決められた量のホッケやスケトウダラなどの漁を拿捕などの危険なく安全に行えるよう、取り決めてきました。

しかし、2022年2月24日にウクライナでロシアによる特殊軍事作戦が始まった後、アメリカが率いる西側諸国は反ロシア措置を強化し、日本もこれに足並みをそろえました。ロシアは、日本が西側の対ロシア制裁に同調したことに対する最初の反応として、同国と係争中の北方領土問題に関する日本との交渉を停止しています。

 


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