日産元会長ゴーン被告、レバノンで日産と関係者らに10億ドル損賠求め提訴
6月 20, 2023 20:36 Asia/Tokyo
カルロス・ゴーン日産元会長が、レバノンで日産と関係者らを相手取り、10億ドルの損害賠償を求める訴訟を起こしました。
米国際情報サイト・ブルームバーグによりますと、会社法違反(特別背任)などの罪で起訴され、公判中に国外逃亡した日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告は、個人の資産と名誉を深く傷付けられたとして、日産と複数の同社関係者らを相手取り、10億ドル(約1420億円)の損害賠償を求める訴訟を逃亡先のレバノンの裁判所に起こしました。
ゴーン被告の裁判資料では、訴訟は去る5月18日に提起され、5億8800万ドルの賠償請求のほか懲罰的な措置として5億ドルを求めています。
訴訟の対象となったのは日産のハリ・ナダ専務と豊田正和、永井素夫の両社外取締役のほか、ゴーン氏のスタッフだった大沼敏明氏や元監査役の今津英敏氏、川口均元専務らが含まれています。
ゴーン被告は2018年11月に逮捕、その後起訴され、19年12月に保釈中にレバノンに逃亡していました。
また、日産も20年2月に不正行為で発生した損害を取り戻すとしてゴーン被告を相手取り、100億円の損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こしています。
日産の担当者は「訴訟に関する資料をまだ受け取っていないか認識していない」と述べた上で、ゴーン被告の主張について会社としてコメントしたり、当事者にコメントさせることはできないとしました。