8月 09, 2023 20:09 Asia/Tokyo
  • 長崎市の平和公園
    長崎市の平和公園

広島と長崎への原爆投下78周年記念式典でのメッセージやスピーチで、アメリカが犯罪者扱いされなかった一方で、ロシアに鋭い批判の矛先が向けられました。

日本の報道各社によりますと、長崎への原爆投下記念日に当たる9日水曜、台風6号の影響でのため、長崎での平和祈念式典は屋内にて規模を縮小し行われました。

この式典では、長崎市の鈴木史朗市長の演説、国連のアントニオ・グテレス事務総長のメッセージの代読などが行われましが、いずれも原爆を投下した米国には一言も触れていません。

これは、対米関係を考慮したものとみられます。

一方、岸田首相や鈴木市長は「ロシアによる核の威嚇」というパターン化されたフレーズを使い、一方的なロシア批判を繰り返しました。

鈴木市長は演説中、「地球に生きるすべての皆さん」に呼びかけたなかで、「被爆地を訪れ、核兵器による結末を自分の目で見て、感じてください」と述べています。

その一方で、式典の主催者側である長崎市は、昨年に引き続き今年もロシアとベラルーシの代表を招待していません。

なお、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官はこれまでに、日本側のこうした対応が「米国の行為による犠牲者の記憶を忘却し、ロシアの名誉を棄損する試みだ」と指摘し、去る5月のG7広島サミットで「ロシアによる核の脅威」が取り上げられたことは「シニカルで笑止千万」と述べています。

また、現在は国家安全保障会議の副議長を務めるドミトリー・メドベージェフ元露大統領はこれまでに、岸田首相が広島と長崎の原爆の犠牲者の記憶を裏切り、米国の手下としてロシアを非難している、と主張しています。

 


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