JAXA、「ロケット打ち上げ失敗の原因は過去の実績重視で確認不足」
(last modified Mon, 25 Sep 2023 08:06:57 GMT )
9月 25, 2023 17:06 Asia/Tokyo
  • JAXAロケット打ち上げ失敗
    JAXAロケット打ち上げ失敗

JAXA宇宙航空研究開発機構が、去る3月のロケット打ち上げの失敗の原因として、過去の実績重視による確認不足を挙げました。

日本の報道各社によりますと、JAXAは25日月曜、今年3月の新型ロケットH3初号機の打ち上げ失敗について、旧型のH2シリーズでの実績を重視したために確認や対策が不十分だったことが原因だったとする報告書を、文部科学省の有識者会議に報告しました。

また、一連の不具合が発生した原因が、旧型で打ち上げ成功率が高いH2の過去の実績を過信し、確認を怠ったことにあると指摘し、「H2以来の実績を重視したことや、製造後の運用段階で状態(設計上狭い部品間の隙間)が変わらないと考えたため、製造・検査や設計に対する対策を行うことがなかった」としました

 また、「基本的な設計および製造工程がH2以前に確立され、運用し続けている電気系機器をH3に適用する際に、部品適合性評価に不足が無いかの確認がなかった」とも表明しています。

そのうえでJAXAは対策として、今回明らかになった部品系統に改善を加えることや、ロケットから地上へ送るデータを増やし不具合時の対応や原因究明を容易にすること、幅広い専門家の知見を取り入れて電気系統の開発を強化することなどの方針を示しました。

H3初号機の打ち上げは去る3月7日、鹿児島県の種子島宇宙センターで行われましたが、2段目のロケットが点火せず、破壊信号が送られ失敗に終わっています。

 


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