12月 10, 2023 20:34 Asia/Tokyo

一時は高級フルーツとして知られていたシャインマスカット。しかし、生産量の増加や中韓などへの流出で価格が下がり続け、農家は苦境に立たされています。

シャインマスカットは日本で開発されたフルーツで、1973年の開発開始から2006年の品種登録まで33年の月日を要しました。しかし、海外での品種登録を行わなかったため、苗木が中国や韓国に流出。品質は劣るものの安価なシャインマスカットが量産され、第三国へも輸出されるようになりました。

一部では、日本産のシャインマスカットがこれらの輸出分を独占できていたら年間1000億円超の売上になっていたとの試算もあります。農林水産省も、海外への流出による日本産シャインマスカットの被害額を100億円と見積もっています。

もっとも価格崩壊はこれだけが原因ではありません。2010年に256ヘクタールだった国内のシャインマスカット栽培面積は、2020年には2280ヘクタールと10倍近くになりました。これにより生産量が増加し、今夏には1房500円という値段で販売する店も出たほどです。

国はこれ以上の流出阻止や、海外の生産者からの許諾料徴収などの対策に乗り出していますが、時すでに遅しの声も出ています。

 


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