朝鮮半島問題を巡る日本のロシアへの支援要請
朝鮮半島におけるアメリカの新たな軍事的行動が、この地域の安全保障面での緊張を高めている中、日本外務省の丸山報道官が、ロシアに対し、朝鮮半島危機の解決に向けた支援を要請しました。
丸山外務報道官は、「朝鮮半島情勢において、ロシアは重要な役割を担っており、日本政府はロシアに対し、朝鮮半島の非核化に向け、積極的な役割を果たすよう呼びかけたい」と強調しました。
アジアの情勢変化の中で、日本と韓国は、アメリカ、ロシア、中国と共に、北朝鮮に敵対的な立場を取っています。最近、ロシアの政府高官が、朝鮮半島問題の解決を促すロードマップの作成を明らかにしました。このロードマップは、2つの原則に基づいています。一つ目は、北朝鮮の核問題は、この国とアメリカの二国間の問題であり、両国はその解決を目指して話し合うべきだということです。二つ目は、このようなアプローチの土台作りとして、アメリカはまず、地域における軍事演習をやめ、それに対して北朝鮮もまた、核・ミサイル実験を停止すべきだということです。
こうした中、アメリカは、朝鮮半島問題の解決を望んでおらず、それを、朝鮮半島や日本における軍事駐留を続け、中国に対して政治的、軍事的な圧力を行使するための機会として利用しています。そのため、ロシアが提案したロードマップは、アメリカやその同盟国に歓迎されませんでした。とはいえ、日本と韓国は、朝鮮半島で戦争が起こった場合の結果を強く懸念しています。なぜなら、北朝鮮は、脅迫を感じた場合、日本と韓国の基地にいるアメリカ軍やそれらの国の施設を攻撃することになり、その被害は予想を超えるものとなると考えられるからです。こうしたことから、アメリカのアジア政策に同調せざるを得ない日本と韓国の政府は、ロシアと中国による、朝鮮半島問題の解決への積極的な役割を求めているのです。
中国の大学のロシア・中央アジア研究所の所長は次のように語っています。
「地域における戦争の勃発を防ぐことができるのは、中国とロシアだけである。中国政府は、朝鮮半島の情勢変化に対して強い懸念を抱いており、そのような戦争が地域のすべての国にどれほど悲劇的な結果をもたらすかを知っている。とはいえ、双方の政治的な不信感は状況をさらに悪化させており、深刻な軍事衝突が起きる可能性もあるが、まだそれを阻止することはできる」
ロシアは、中国に比べて、朝鮮半島危機による影響が少ないものの、この危機を中国に更に近づくために利用しようとしています。その一方で、日本と韓国の懸念を利用し、この危機を機会に変えようとしています。ウクライナやクリミアの問題を巡ってアメリカやヨーロッパの制裁を受けているロシアは、中国と同調し、制裁による圧力を緩和するために、中国との技術、経済協力を利用しようとしています。ロシアは、日本とも北方領土問題による対立を抱えており、ロシアが、北朝鮮問題を巡って、日本と韓国の懸念を緩和した見返りを求める可能性も決してないわけではありません。こうしたことから、日本政府はこの問題の解決へのロシアの支援を求めていますが、慎重に行動しており、その要請を中国のみに向けてきました。イギリスのシンクタンク、王立国際問題研究所・国際関係機関の政治顧問であるジェームズ・シェール氏は次のように語っています。
「朝鮮半島情勢は、1953年以来、最悪の状態にある。だが、地域の軍事衝突を予想する前に、真の脅威を生み出したり、それを減らしたりするさまざまな出来事が存在することを忘れてはならない。それら一連の出来事には、双方の挑発的な行動、脅迫的な発言、肯定的な努力がある」
いずれにせよ、アメリカは朝鮮半島において、あらゆるレベルで、常に緊張を作り出してきました。なぜなら、アメリカの一部の関係者によれば、地域に戦争の影を落とすだけでも、アメリカにとっては戦争と同じ効果があるからです。いずれにせよ、日本政府は、国連安保理の常任理事国であるロシアが、中国と真剣な協力を行えば、北朝鮮問題に対するアメリカの政策に効果的な影響を及ぼすことができると考えています。ただしそれには、各国が、地域の安全と利益を、決断の基準に据えることが必要なのです。