経産相が刈羽原発の再稼働できないとの見解 防護機能喪失を受けて
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梶山弘志経済産業相が16日、東京電力柏崎刈羽原子力発電所で核物質防護設備の機能の一部が喪失していたことが判明したことを受けて、このままでは再稼働はできないとの見方を示しました。
(last modified 2025-10-27T05:05:03+00:00 )
3月 17, 2021 20:06 Asia/Tokyo
  • 東京電力柏崎刈羽原子力発電所
    東京電力柏崎刈羽原子力発電所

梶山弘志経済産業相が16日、東京電力柏崎刈羽原子力発電所で核物質防護設備の機能の一部が喪失していたことが判明したことを受けて、このままでは再稼働はできないとの見方を示しました。

ロイター通信によりますと、梶山経産相は省内で記者団に対し、「核物質防護の確保は原子力事業者の基本」と指摘したうえで、原子力規制委員会から最も厳しい評価がなされたことは「深刻に受け止めている」と述べました。

再稼働を目指す考えに変わりはないものの「安全確保に関する組織的な管理機能の劣化を厳しく問われている。当然ながら、このままでは再稼働できる段階にはない」と強い口調で指摘しました。

原子力規制委員会は16日、柏崎刈羽原子力発電所において、核物質防護設備の機能の一部が喪失していたことから、2020年3月以降、複数箇所で不正な侵入を検知できない可能性があったと発表し、「核物質防護上重大な事態をもたらしたもの、またはそうした事態になり得たもの」とし、重要度は最も深刻な「赤」とする暫定評価を示しました。東電から異論がなければ、評価が確定することになります。

原子力規制委員会はことし1月、同原発で作業員が誤って侵入者を検知する設備を損傷させたと東京電力から報告を受け、現地で立ち入り検査を行っていました。

更田豊志委員長は会見で、16日の記者会見で「核物質防護の評価上、極めて深刻な状態にあった」と述べ、追加検査について、4段階評価のうち、最も深刻なレベルの「赤」に当たるとの暫定評価を明らかにし、「極めて速く進んだとしても1年以上はかかる」と述べました。

梶山経産相は東電に対し「なぜこのような事案が生じたのか、社としてどのような問題があるのか、いったん立ち止まって徹底的に原因を究明し、根本的な対策を講じて規制委員会の検査にしっかり対応していくことが重要。強い危機感と緊張感を持って対応にあたって欲しい」とし、東電の取り組みに指導・監督を行っていく考えを示しました。

 

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