3月 27, 2021 18:16 Asia/Tokyo

日本の正栄汽船が所有するコンテナ船「Ever Given」号が、スエズ運河で座礁事故を起こし両岸の間を塞いだことにより、家畜を積んだコンテナ船少なくとも20隻を含む100隻以上が足止めを受けています。

英ガーディアン紙によりますと、船舶の航行状況を追跡するサイト「マリントラフィック」のゲオルギオス・ハツィマノリス代表取締役社長は、家畜を積んだ複数の船が運河で足止めを余儀なくされており、そのうち3隻は運河の各地で座礁したと見られるほか、あわせて11隻に何らかの遅れが生じているとしました。

オーストラリアの動物愛護団体「アニマルズ・インターナショナル」は、これらの船の数を20隻と発表しています。

ガーディアン紙によれば、動物の飼育状況はまだ安定しているものの、コンテナ船の離礁に数週間かかる場合、足止めを受けている船舶は大幅に迂回する必要が生じます。飼料の補給はポートサイドやスエズでも可能ですが、影響を受けている船舶の数が膨大なため、補給作業は困難を極める見通しです。

正栄汽船が所有する全長400メートルのEver Given号は23日、スエズ運河で強風にあおられて座礁し、運河の両岸の間を斜めにふさぎました。これによりスエズ運河では、100隻以上の船舶が立ち往生していおり、正栄汽船は、世界の貿易に支障をきたしていることを謝罪しました。

スエズ運河の管理当局は26日も離礁作業を続けましたが、まだ作業は完了しておらず、28日に新たにタグボート2隻が加わって離礁作業が続けられる予定です。

世界の原油先物は26日の取引で4%超上昇し、海上輸送の要衝であるエジプトのスエズ運河で起きた大型コンテナ船座礁事故の影響で、原油や石油製品の供給混乱が数週間にわたり混乱することが懸念されています。

 

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