厚労省、「国内事業所の37%が違法な時間外労働」
8月 24, 2021 18:29 Asia/Tokyo
日本の厚生労働省が昨年度行った、長時間労働が疑われる全国約2万4000か所の事業所を対象に実施した立ち入り調査の結果、全体の37パーセントで違法な時間外労働が行われていることが確認されました。
NHKによりますと、厚生労働省は昨年度、労働者の申告などで長時間労働が疑われる日本全国の事業所2万4042か所に立ち入り調査を実施しました。
その結果、残業実施に必要な労使協定が交わされていなかったり、労使協定の上限を超えて従業員に残業させたりして違法な時間外労働を課していた事業所は、全体の37%にに上る8904か所にも及んでいることが判明しています。
また1か月の残業時間については、2982か所(33.5%)で80時間、419か所(4.7%)で150時間を超えるケースが確認されました。
これについて同省は、昨年度はコロナ禍で労働時間が短縮傾向にあり違法な時間外労働は減ったものの、長時間労働による健康被害は依然として相次いでいると指摘しています。
そのうえで、「今後経済が回復に向かう際、人手不足によって長時間労働となる職場が出るおそれがあるので、引き続き指導を徹底したい」とコメントしました。
日本における長時間労働の是正をめぐっては2018年、働き方改革関連法が施行され、昨年4月から中小企業でも時間外労働を1か月100時間未満にするなどの上限規制が開始されています。
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