日本サンゴ礁学会「繁殖期の移植は回避を」 辺野古沖の工事で
10月 21, 2021 19:29 Asia/Tokyo
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辺野古沖
沖縄防衛局が今年7月、米軍普天間基地移設先に指定されている名護市・辺野古沖のサンゴの移植を実施したことについて、沖縄県に意見を求められた日本サンゴ礁学会は「5月から9月の繁殖期は移植を避けることが望ましい」と回答しました。
琉球新報によりますと、日本サンゴ礁学会サンゴ礁保全学術委員会(藤田喜久委員長)は、移植の妥当性を問う沖縄県の意見照会に「5月から9月は造礁サンゴ類の繁殖期に相当しており、この時期の移植は避けるのが望ましい」などと回答しました。
そのうえで、「複数の種をまたいで一義的に移植に適当な時期を断定することは困難だ」として、サンゴの特徴を踏まえた最適な移植時期を、専門家を含めた関係者の間で改めて検討すべきだと指摘しています。
県は水温が高くなっていく時期でサンゴの生残率が下がる点などを考慮して防衛局に中止を求めていましたが、防衛局が応じなかったため、移植許可を撤回しました。防衛局は県の許可撤回を不服として農相に審査請求と執行停止を申し立て、執行停止が認められたため、県の許可撤回の効力が停止され、現在はサンゴ移植ができる状態になっています。
玉城デニー知事は今回の学会の意見をうけてコメントを出し「生残率をできる限り高めるため、研究者や県の意見を聞き、真摯な態度でサンゴ類の環境保全措置としての移植を実施すべき」と防衛局に訴えました。
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