米軍の汚染水漏出、沖縄県が調査結果を公表せず 「米軍の同意得られず」
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沖縄県うるま市の米陸軍貯油施設
今年6月に沖縄県うるま市の米陸軍貯油施設で消火汚水が漏出した事故で、汚染源とみられる同施設内の貯水槽内の調査結果について、県は3日金曜、米軍の合意が得られていないとして、調査結果を公表しない方針を示しました。
沖縄タイムスによりますと、県は9月に沖縄防衛局から公表を引き続き協議するとの連絡を受けました。国、県、米軍がそれぞれに分析した数値にずれがあり、専門的な見地から検証して認識を擦り合わせる必要があるためとのことです。県は防衛局に早期に公表するよう申し入れています。
分析結果は3者で公表する段取りとなっており、県は「分析結果は日米両政府が合意した後に公表するとされていることから、米軍側の合意が得られていない現時点で、県の分析結果は公表することができない」としました。
一方、日本政府は、公表していないのは米軍側の意向ではないと否定しています。
これに関して、沖縄県の玉城デニー知事は3日の県議会代表質問で「県民にしっかり示していかないといけない。非常に重要な事態だ」との認識を示しました。
県は同日、この問題に関するこれまでの経緯を公表。それによると、6月10日の事故発生後、同28日に3者で貯水槽内の水を採取しました。県は7月30日に分析機関から分析結果の提出を受けました。
そして8月13日に分析結果を防衛局に報告したものの、9月16日に防衛局から「分析結果の公表について、引き続き協議することになった」との連絡がありました。
沖縄防衛局は3日、沖縄タイムスの取材に「分析結果を3者で共有し、公表に向けた調整を行った上で、適切に公表する予定」としました。
同紙は、在日米軍にも分析結果や公表に合意していない理由などを質問していますが、3日午後7時半現在、回答は得られていないということです。
今年6月10日、うるま市の米軍貯油施設から最大2400リットルの消火汚水が漏れ出す事故が起きました。当初、米軍は事故は泡消火剤を薄める水が入った貯水槽が大雨であふれたことが原因と説明していましたが、貯水槽に配管から逆流した泡消火剤溶液が一部混ざり込んでいたことが判明しました。
施設から続く排水溝は、住宅や畑のある集落内の水路へとつながり、近くを流れる川へ続いており、周辺住民の健康に大きな不安がもたらされました。
8月の国、県、米軍による貯水槽内の水の調査については、沖縄タイムス紙が独自取材の結果、有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)が国の基準の最大1600倍の濃度であることがわかったと伝えています。
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