大学入学共通テスト2日目、警備強化で実施も一部は津波情報で中止
「大学入学共通テスト」は16日日曜、一時出されていた津波警報の影響で試験が中止された岩手県の1つの会場を除き、2日目の試験が行われています。
NHKによりますと、さらに15日土曜に発生した、東京大学の門の前で受験生など3人が切りつけられた事件を受け、全国の会場では警備体制を強化して対応しているほか、会場内では受験生の席の間隔をあけるなど感染対策が徹底されていて、午前9時半から試験が行われています。
共通テストを実施する大学入試センターによりますと、津波警報が出されていた影響で岩手県宮古市の会場では、16日の試験が中止されましたが、そのほかの676の会場では通常通りの試験実施となりました。
特に前日の刃物切りつけ事件のあった東京大学では、16日は正門付近に警察官2人が立ち警察車両も控える中、スタッフが受験票の提示を求めていました。
また東京・目黒区の東京工業大学でも正門近くに警察が常駐したり、警備員が学内を巡回したりして対応していました。
さらに、岩手県宮古市にある「岩手県立大学宮古短期大学部」では、一時発表されていた津波警報でJRや三陸鉄道が列車の運転を見合わせていることなどから、16日の試験を取りやめました。
この会場で15日と16日に行われる本試験の受験者は195人で、今月30日に再試験が行われるということです。
大学入学共通テストを担当する岩手県立大学宮古短期大学部狩野徹実施本部長は「津波がいつ発生するか分からない中、万全でない状態で試験を実施するべきではないと判断し、中止を決定しました。受験生の不利にはならないよう会場側も万全の準備をしますので、安心して臨んでもらえたらと思います」と語りました。
千葉県東金市の城西国際大学では、津波注意報に伴うJRの運転見合わせなどの影響で、16日に行われる2日目の試験時間を1時間繰り下げて実施しています。このため、1科目目の開始時間は午前10時半からとなりました。
およそ53万人が出願している大学入学共通テストは、15日と16日の2日間の日程で本試験が実施され、2日目の16日は理科と数学の試験が行われます。