JAL;4─12月期は最終赤字1283億円、今期無配・業績予想は維持
航空大手JAL「日本航空」の去年4月から12月までの決算は、最終的な損益が1200億円余りの赤字となりました。
NHKが2日水曜、報じたところによりますと、日本航空が同日に発表した去年4月から12月までの決算は、売り上げは前の年の同じ時期と比べて40%近く増えて4984億円、最終的な損益は1283億円の赤字となっています。
国内線の旅客需要は昨年10月以降、月を追うごとに改善し、コロナ前水準の19年に比べて約50%から年末年始期間には約85%まで回復しましたが、オミクロン株の影響で、再び需要低迷のリスクにさらされています。
但し、去年9月末で緊急事態宣言などがすべて解除され、国内線の需要が回復したことや、貨物事業の収入が感染拡大前の3.5倍に拡大したため、赤字幅は前の年の同じ時期より840億円余り縮小しました。
一方、今年3月までの1年間の業績予想については、オミクロン株の感染拡大の影響が不透明だとして、1460億円の最終赤字となるという従来の見通しを据え置きました。
JALは未定としていた期末配当は見送り、年間で前期に続いて無配とする予定です。また新型コロナの変異型オミクロン株による感染急拡大による影響が見通せず、先行きが不透明なため、手元流動性の確保と財務体質の強化を優先するということです。
菊山英樹JAL専務執行役員は同日のオンライン決算会見で、オミクロン株感染拡大の影響で、1月は50%に落ちていると説明あうるとともに、従来1─3月期に想定していた90%の回復は、足元の状況を見ると「なかなか難しい」と述べました。
さらに、同期の国際線の旅客需要は約20%まで回復するとみていたものの、1月は「11%くらい」にとどまるということです。