岡山の医療ボランティアがハンガリーへ、ウクライナからの避難者支援で
岡山市の国際医療ボランティア団体のスタッフなどが、ウクライナ危機で発生した多くの避難者への医療支援のため、ハンガリーに出発しました。
NHKによりますと、スタッフを派遣するのは岡山市に拠点を置き、紛争や災害の際に人道支援活動に取り組む国際医療ボランティア団体の「AMDA」です。
AMDAは、ロシアによるウクライナでの特殊軍事作戦の実施により同国から200万人を超える人が国外に避難しているという報告を受けて避難者に医療支援を行おうと、徳島市のボランティア団体と合同で医師や看護師、それに現地での調整役など4人をハンガリーに派遣することを決めました。
この4人は9日水曜、出発を前にJR岡山駅で報道陣の取材に応じ、このうち徳島市のボランティア団体で医師の吉田修さんは「助けられる命があるなら往診の延長としてどこへでも行って国連や赤十字と連携して支援を行いたい」と述べています。
また看護師の松本圭古さんは「パンデミックのさなかではありますが、困難な立場にある人の支援をしっかりしていきたい」と語りました。
これらのスタッフはトルコを経由して現地時間の10日木曜夜にハンガリーに到着する予定で、およそ2週間滞在して地元の支援団体などと連携して医療支援を行うことになっています。
ロシアは先月24日より、ウクライナ東部から独立を宣言したドネツク共和国およびルガンスク共和国を支援するため、ウクライナでの特殊軍事作戦を開始しました。
ロシア政府は、「ウクライナでの自国の作戦」は開戦目的ではなく、あくまでも世界レベルでの戦争の阻止が目的であるとしています。
しかし、日本やヨーロッパ諸国、アメリカを初めとする世界の多くの国は、直ちにロシアのこの行動を対ウクライナ戦争だとして非難し、ロシアに対する経済制裁・外交的圧力の強化を開始しました。
ロシアはこれに先立ち、何度も西側諸国に対し、ウクライナ東部のロシア系住民に対するウクライナ軍の攻撃や人権侵害が配慮されていないことに関して警告しています。