日本の総人口が64万人減、2021年は最大の減少率を記録
日本の総人口が64万人減少し、1950年以来で最大となる減少率を記録しました。
日本の報道各社が15日金曜、報じたところによりますと、同国の総務省が発表した、2021年10月1日時点の外国人を含む総人口は20年10月と比べて64万4000人少ない1億2550万2000人となっています。
減少傾向は11年連続となり、今回減少率は0.51%で、統計を取り始めた1950年以来、最大となったことが判明しました。
15~64歳の「生産年齢人口」は、58万4000人減の7450万4000人で、総人口に占める割合は59.4%と過去最低を更新しました。
日本では、少子高齢化にも歯止めがかからない事態が続いています。65歳以上の高齢者は3621万4000人で、総人口に占める割合は28.9%となり、こちらは過去最高を記録しました。
日本で少子化が進んでいるのは、母となる女性そのものが減少し、さらには晩婚化、晩産化、非婚化が進行していることが原因と考えられます。
また、新型コロナウイルスによる社会不安が出生数の低下をさらに加速させる可能性も指摘されています。
こうした現象により、労働力の不足に加えて年金、医療、介護といった社会保障費が増大すれば、国の財政悪化の要因となることが指摘されています。
労働者の減少はさまざまな分野で深刻化しており。日本政府は人口減少対策の1つとして、近年は労働力不足を高齢者や女性が働きやすい環境づくりで補ってきましたが、それでも状況は厳しくなりつつあります。
そこでもう1つの策として、移民による国家再生論を掲げ、外国人労働者の積極的な受け入れや、ビザ条件の緩和という形でで政策を進めています。
その成果は、先の国勢調査で出た外国人の人口約275万人という結果で現れており、過去5年間で84万人とに4割以上も増加しています。
こうした状況を踏まえ、経団連・人口問題委員会企画部会は、新型コロナの早期収束と、ウィズコロナにおける男女の出会いの機会を確保することが必要であるとしています。
さらに、今後はデジタル化を含め、深夜時間帯の労働力不足への対応や新たなマーケットの掘り起こしが必要になるとの見方を示しています。
また企業においては、労働生産性の向上の意味でも社員の介護離職の防止に一層取り組むべきである、とし、高齢者に対しては、終身雇用に限らないさまざまな就業機会の提供、雇用の流動化が必要になる、としています。