印モディ首相が来日、クアッド首脳会談出席へ
東京都内でクアッドへの抗議デモが開催される中、日米豪印の4カ国の協力枠組み・クアッド首脳会合が、今月23日と24日の両日にわたり、日本で開催されます。
この会合において、この4カ国の首脳らはインド・太平洋地域の最新情勢や国際問題について意見交換を行うことになっています。
この一方で、中国の王毅外相はインド・太平洋地域におけるアメリカの政策を、失敗したものだとして批判しました。
王外相は22日日曜、パキスタン外相との会談後の記者会見で、「IPEF印太平洋経済枠組みにおいて米国が見据えている目標は、対立の扇動と地域の平和の脆弱化であるが、それは間違いなく失敗するだろう」と語りました。
また、「現実は、インド太平洋という名の下での米国が描いている戦略が本質的に不和、対立を生み出し、平和を損なうものであることを証明するだろう。この戦略がどのように提示されても、それは最終的に失敗するだろう」と述べています。
ロイター通信が23日月曜、報じたところによりますと、バイデン米大統領が来日した22日日曜には、日米首脳会談と、日米豪印4カ国による協力枠組み「クアッド」の首脳会合に抗議するグループが、都内で集会を実施しています。
参加者らは、「日米会談・クアッド戦争会議粉砕!中国侵略戦争阻止」と書いた横断幕を掲げました。
今回の集会の主催者の1人、高山俊吉弁護士は「非常に危険な行動にいま入ろうとしている。日本と米国が中国に対して、また改めて侵略戦争をしようとしている」と語りました。
IRIB通信によりますと、インドのモディ首相は、岸田首相の招待で、クアッド首脳会合に出席するために2日間の訪日日程を開始しました。
モディ首相は、バイデン米大統領、岸田文雄首相、オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相と会談することになっています。
ロイター通信によりますと、政権交代により就任後間もないアルバニージー首相は23日、東京にて、中国との関係は依然として「困難」なままであると述べました。
さらに、「変化したのは中国であり、オーストラリアではない。オーストラリアは常に自らの価値観を守るべきであり、私が率いる政府でもそうするつもりだ」としています。
なお、警視庁は会場や大使館周辺で検問を行っているほか、クアッドの首脳会合が開かれる24日にかけて、検問の実施場所を増やすなど警戒をさらに強化することにしています。