日本が、来月から2年ぶりに訪日観光客受け入れ再開へ
日本が来月から、2年ぶりに外国人観光客の受け入れを再開する見通しです。
日本の報道各社によりますと、新型コロナの水際対策をめぐって、岸田首相が26日木曜にも、来月6日からの外国人観光客の受け入れ再開を表明する方針です。
日本政府は、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていると判断し、経済活動の再開を進める中、来月1日から1日あたりの入国者数の上限を、今の1万人から2万人に引き上げることにしています。
また、入国者に対する検疫措置もこれまで入国時に行われた検査の陽性率など流入リスクに応じて緩和する方針で、今週、リスクに応じた3つのグループわけを公表することにしています。
なお、観光客は、上限2万人の枠の中で受け入れ、感染拡大を防ぐために、添乗員付きのツアー客などに限定する案が検討されているということです。
国内での感染拡大を防ぐため、日本政府は海外と比べても厳しい水際対策をとってきましたが、経済社会活動との両立を図りたいとして、入国者数を段階的に増やしており、観光目的での入国受け入れの再開はおよそ2年ぶりとなります。
コロナ不況の打撃を受けてきた各地の観光業界の関係者は、地域経済回復への期待を高めている一方、外国人観光客受け入れについては、一部の旅行会社を中心に「タイミングや規模がまだ見えない」と対応に慎重な姿勢も見られます。
特に欧米などで「脱マスク」が進む中、マスク着用の意識の差を巡って、外国人観光客と住民との間で軋轢(あつれき)が生じることを懸念する声も出ています。
日本の観光産業は2020年以来、コロナ関連の厳しい入国制限を実施したことから同年来、観光需要・観光客数は大きく落ち込み、全国の観光地・産業が厳しい状況におかれていました。
日本における最近のコロナ感染状況は、オミクロン株の大流行時は1日の感染者数が10万人を越えた時期もありましたが、最近はかなり減り、1日平均およそ3万人前後で推移しています。