日本の貿易収支が10ヶ月連続で赤字、5月は2兆3847億円
日本の貿易収支が10ヶ月連続の赤字を記録し、先月の赤字は過去2番目の額となる2兆3847億円だったことが判明しました。
日本の報道各社が財務省の16日木曜の発表として報じたところによりますと、日本の5月の貿易統計で輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」は2兆3847億円の赤字となりました。
赤字額は比較可能な1979年以降で、単月としては2番目に大きく、5月としては最大で、期間としては10か月連続です。
こうした現象の主な原因としては、原油や石炭、液化天然ガスなどのエネルギー価格の高騰で輸入額が去年の5月と比べて48.9%増加し9兆6367億円で過去最高となったことが指摘されています。
輸入額は48・9%増の9兆6367億円で、3か月連続で過去最高を更新し、UAEアラブ首長国連邦などからの原粗油(2・4倍)、豪州などからの石炭(3・6倍)、液化天然ガス(2・5倍)といった燃料が大きく押し上げた形となりました。
さらに、ロシアからの輸入額も原粗油や石炭の高騰で49・8%増えています。
一方で、輸出額も去年5月より15.8%増え7兆2521億円に達し、5月としては過去最高で、15ヶ月連続の増加を記録しています。
内訳では韓国など向けの鉄鋼(60・2%増)や台湾など向けの半導体等電子部品(21・1%増)が好調ぶりを示し、国・地域別では、鉱物性燃料などの輸出が増えた米国向けが1兆2547億円で13・6%増、中国向けは自動車などの輸出が減り、0・2%減の1兆3897億円でした。
こうした中、ロシア向けの輸出額は57・1%減り、経済制裁で自動車などの輸出が減少しています。
なお、5月の為替レートは1ドル129.17円で前年同月と比べて18.7%の円安でした。