3月 24, 2024 17:45 Asia/Tokyo
  • 水をめぐるイスラエルの犯罪
    水をめぐるイスラエルの犯罪

毎年3月22日は「世界水の日」です。1897年にスイスのバーゼルで開かれた第1回シオニスト会議では、「水資源なしではシオニスト政権は成立しない」ことが強調されました。そして、そのイスラエルは今、水資源をめぐり周辺のヨルダン、レバノン、シリア、パレスチナに脅威を与えています。

昨年秋、レバノン南部最大の給水ポンプ場で、ヨルダン川の支流ハスバニ川の主要な水源であるワザニ泉の水をくみ上げる給水ポンプ場が、イスラエルの空爆により破壊されました。

レバノン地元当局者の1人、アフマド・アルムハマド氏اは、被害状況について次のように語っています;

イスラエルの攻撃により、水道事業の電気設備、ポンプ、配水網が損傷し、国境地帯の多くの村や町への給水が停止した。

 

レバノン国境地帯での水不足

また、レバノン国境では、イスラエル軍の空爆と砲撃により飲料水が不足しています。このため、住民は雨水を集め、家の屋根からプラスチック製パイプを通してそれを引き、必要な水を確保しています。

他の地域でも、住民が井戸を掘削して取水せざるをえず、飲料水の衛生が危険にさらされています。ヨルダンも昨年にそのような状況を経験しました。

1994年にヨルダンとイスラエルの間で和平協定が締結されて以来、イスラエル政権はヨルダンに年間2500万~5000万立方メートルの水を供給すると約束したにもかかわらず、再三にわたりこの約束に違反してきました。

ヨルダンのサファディ外相は、「イスラエルがガザ住民の殺害を続ける中、シオニスト閣僚の隣に座り、水と引き換えにイスラエルにエネルギーを供給する取引に署名することはできない」と表明しました。

ガザ住民は汚染水による犠牲者

イスラエルによる水問題はパレスチナにも及んでいます。パレスチナ自治政府はヨルダン川西岸の山岳地帯流域の一部にわずかな水資源を有していますが、それが深刻な問題に直面しています。

一方、シリアはイスラエルによりゴラン高原を占領されたため、ガリラヤ湖の水資源を剥奪された形となっています。

イスラエルの水資源は、ガザ地区とヨルダン川西岸の下に位置する沿岸・山岳地帯の地下水層に依存しています。イスラエルの地表水は主に北部と東部に集中しており、ヨルダン川の水源が乱獲されたことで、ヨルダンとシリアは困難な状況に陥っています。

イスラエル政権は最近、運河、パイプライン、ポンプ場で構成される水供給プロジェクトを立ち上げました。これにより、ガリラヤ湖の水は水の豊富な北部地域から中・南部に輸送されています。

シリア・クネイトラ市北部とイスラエル東部・死海西岸マサダ東部にあるマサダ湖、ゴラン高原とパレスチナの間にあるティベリア湖またはガリラヤ湖、さらにゴラン高原西部のヨルダン川やゴラン高原北部ラッカドなどは水量の多い河川であることから、イスラエルはこの地域を占領し続けています。

明らかなことは、イスラエルが半世紀前に水資源テロを開始し、西アジアで水戦争が起ころうとしている今日もなお、この種の危機につながるテロから手を引こうとしないということです。

シオニストによる水の窃取

 


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