4月 15, 2016 20:42 Asia/Tokyo
  • トルコ・イスタンブールでのOIC首脳会議

OICイスラム協力機構の首脳会議が、トルコのイスタンブールで開催され、パレスチナ人への支持、イスラム諸国の対立の解消、テロや過激派との戦いにおける連帯を強調しました。

マンスーリー解説員

OIC首脳会議は、14日木曜、イスラム諸国30カ国以上の首脳が出席し、平和と公正に向けた連帯と団結をスローガンに、トルコのイスタンブールで開幕し、15日金曜に閉幕しました。

イランのローハーニー大統領は、14日にこの会議で演説を行いました。ローハーニー大統領はこの中で、「OICに亀裂を生じさせようとするあらゆる動きは認められない」と強調しました。さらに、「イスラム諸国は、イスラムの名の下に暴力への対抗と平和に向けて世界を牽引し、人間としての包括的な権利と恒久的な治安を地域や世界に回復させるべきだ」と語りました。また、対話や協力によるイスラム世界や地域の問題の解決を強調し、「イランは常に、シオニスト政権イスラエルのパレスチナにおける占領やテロとの戦いにおいて、イスラム諸国とイスラム教徒を支援してきた」と述べました。

トルコのエルドアン大統領も、この会議の開幕式で、テロとの戦いのためのイスラム組織の結成を求めました。エルドアン大統領は、「今日、イスラムの敵による宗教的な対立を煽るための陰謀が、イスラム教徒の最大の問題になっている。そのため、この問題に対処するためにイスラム諸国が団結することが必要だ」と語りました。また、イスラム世界におけるテログループの増加に懸念を示し、「西側は、紛争国に治安を確立しようとしておらず、これらの国の内政に干渉し、彼らの富や財産と石油を手に入れようとしている」と語りました。

OICのマダニ事務局長も、この会議で演説し、OICの加盟国に、対立を脇に追いやるよう求め、「二国間の対立はOICにダメージを与えることになる」と強調しました。さらに、パレスチナはOICの最大の問題だとし、パレスチナに対し、団結によって問題を克服するよう求めました。マダニ事務局長は、テロとの戦い、シリア危機の解決、イラクでの和解の実現、アメリカの対スーダン制裁の解除、イエメンでの戦争の終結を、この他のOICの優先事項として挙げました。

OIC首脳会議の前に外相会合が開催されました。イランのザリーフ外務大臣は、この会合で行った演説で、二国間の対話による対立の解消を強調し、「サウジアラビアが最近、イランとレバノンのシーア派組織ヒズボッラーに対して提示した計画は、イスラムの連帯の精神に反し、シオニスト政権の利益に同調するものだ」と語りました。

OICは、世界の平和と安全の枠組みに沿ってイスラム教徒の権利を支持するため、1962年に創設されました。この組織は、2011年の統計によれば、およそ16億人の人口を擁し、3年に一度、外相会議と首脳会議が開催されています。

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