バーレーンで人権が危機的状況に
(last modified Mon, 12 Dec 2022 10:05:51 GMT )
12月 12, 2022 19:05 Asia/Tokyo
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    バーレーンで人権が危機的状況に

ペルシャ湾岸の島国・バーレーンのシーア派系最大野党であるアルウィファークが、同国を支配するスンニー派のハリーファ王家が行ってきた人権上の黒い経歴に触れて、「市民革命の勃発から12年が経過した現在も、我が国の人権状況は未だにひどい惨状のままである」としました。

タスニーム通信によりますと、アルウィファークは11日日曜、国連が定めた12月10日の世界人権デーにちなみ、「我が国のハリーファ政権指導部は、国際的な慣習に違反する形で、特に言論面をはじめとした自由に対して息の詰まるような制限を加えいる。また、独立した政治集団の自由な活動を禁止することにより、国内の様々な声をもみ消す政策を追求している」と表明しました。

続けて、「バーレーン当局は、国際法規を全く尊重せず、国民の政治的権利に注意を払わない一方で、批評家や自らの信条・見解を表明する人々の逮捕・拘束を続行している」としました。

声明ではさらに、「わが国の刑務所にいる収監者らは、電気ショックや性的虐待、睡眠妨害、低温・高温の不快な環境への放置、医療処置を受けさせない、痛みを伴うような体勢でぶら下がったり長時間立つなどの強要といった、各種の拷問を受けている」とされています。

アルウィファークはまた、「2011年から現在までに、わが国では少なくとも51人の市民が死刑判決を受けている。彼らのうち65%が拷問を受けており、また5人の死刑が執行された。そうした中で、新たに12人が処刑の危機にさらされている」としました。

一方、民主主義と人権のために活動するNGOの「SALAM DHR」も、バーレーン当局が表現の自由、政治的権利、人権および政治的権利団体の設立などを尊重し、さらに政治犯や言論のために不当に拘束された者を釈放する必要性があると強調して、「刑務所内および捜査中の拷問の責任者などの侵害行為を行う者たちは、調査され責任を問われなければならない」と述べています。

バーレーンでは過去 10 年間に、政治的見解を理由に約1万5000 人が逮捕されており、2011年2月14日から同国で続く反体制運動では、市民らが自由、公正、差別の解消、選挙により選ばれた体制の発足を求めています。

 


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