視点
サウジ代表団のイエメン訪問、終戦への真剣な意向
サウジアラビア代表団が、イエメン救国政府の当局者との協議のため、同国の首都サヌア入りしています。
サウジアラビアによる対イエメン戦争は、先月26日をもって9年目に突入しました。
サウジはアメリカやUAE、そのほかの複数国の支援により、2015年3月にイエメン軍事侵攻を開始し、同国を完全に封鎖しています。
サウジとその同盟国によるこのイエメン戦争で、数十万人のイエメン人が死傷したほか、400万人が住む家を失い難民化しています。
先月10日に中国北京でイラン・サウジ間の合意が発表されたことから、イエメン紛争の解決への希望が高まっています。
サウジは、イエメンでの戦争の継続は利益をもたらさないだけでなく、実際にはサウジ自身により多くの損害を引き起こすという結論に達しました。このため、サウジはこの戦争の終結に向けた真剣な意志を示しました。
イエメン救国政府・政治局のメンバーであるバヒーティー氏は、レバノンのアル・マヤーディーンTVチャンネルとのインタビューで、イエメン・サウジ間の合意成立を確認したとともに、イエメン側がサウジによるこの合意の実施を待っていると述べました。
この合意の第一歩として、イエメン・サウジの双方から多数の捕虜が釈放されました。
最後に注目すべき点として、サウジ代表団がサヌアを訪問し、サウジとイエメンの間で8年間に及んだ戦争を終結させる合意についての報道がなされると同時に、サウジ主導アラブ連合軍の一部を形成するUAEアラブ首長国連邦軍のイエメン撤退についてのニュースも発表されました。
この報道は、イエメンのシーア派組織アンサーロッラーのメンバーであるアルバヒーティー氏も確認しています。このことから、サウジ・イエメン間の合意により、事実上UAEもこの合意に参加し、イエメンでの戦争が終結するだろうと言えます。