シリア政府、「米とテロ分子が国軍兵乗るバス襲撃」
シリア外務省が、国内でアメリカによる新たな動きや犯罪が激化しているとしました。
ある治安筋は11日金曜、同国東部デリゾール東部でシリア軍の兵士を乗せたバスが襲撃され、兵士20人が死亡し、さらに10人が負傷したとしました。
シリア国営サナ通信によりますと、同国外務省は同日、占領者たる米軍が傘下のテロ分子とともに、デリゾール東方でシリア軍兵士の乗ったバスを襲撃するという新たな犯罪を引き起こし、その結果、多数の死傷者が出たと発表したということです。
この声明は、「今回のテロ攻撃は、シリアの主権、独立、領土保全に反する米国の行動激化、そして、ISISやシリア分断を企む武装組織を筆頭とするさまざまなテロ組織に対し、米国が地域やシリアでの自身の計画推進を目論んで行う支援強化の一環であるといえる」と説明しました。
さらに、「このような犯罪は、シリアの石油や農業資源の継続的略奪とそれによるシリア国民へ経済的圧力と合わせて行われている。その目的には、(米軍によるシリアでの)占領長期化と、地域情勢不安定化の目論見が挙げられる」と続けました。
その上で、「シリアは、残存するテロリストらを掃討するためにテロと戦う決意を改めて強調する。また、自国領土を米国、シオニスト政権イスラエル、トルコの穢れた手から解放するために、国際法に則った措置を取っていくこととする」と締めくくりました。
米軍は、石油資源が豊富なシリア東部および北東部を占領しています。シリア政府は、外国軍が国内から迅速に撤退すべきだと繰り返し表明していますが、それにもかかわらずアメリカは、テロ組織ISISとの闘いを口実に依然としてシリアに居座り続けています。