レバノン人女性プロデューサー、「ユーチューブは使用歴11年のチャンネルを削除」 イラン女性の社会進出も指摘
(last modified Sun, 26 May 2024 06:52:55 GMT )
May 26, 2024 15:52 Asia/Tokyo
  • レバノン人女性プロデューサー、「ユーチューブは使用歴11年のチャンネルを削除」 イラン女性の社会進出も指摘
    レバノン人女性プロデューサー、「ユーチューブは使用歴11年のチャンネルを削除」 イラン女性の社会進出も指摘

イラン国営放送の衛星英語チャンネル・プレスTVのプロデューサー兼番組司会者であるマルワ・オスマン氏は、「この数年間に、多くのウェブサイトが米国防総省により完全閉鎖もしくは削除されてきたが、それは、私たちが伝える話と西側メディアのアプローチの間の差異が理由である」と述べました。

レバノン国際大学のメディア学講師でもあるオスマン氏は、時事分野への関心について触れ、「私は、これまで45年にわたり制裁下にあるイランがどのように発展しているかを知りたいと思っており、同国の政治、経済、科学といった分野をフォローしている。私の見たところ、イランの人々は特に直近の5年間、偉大な仕事を成し遂げている。私たちはまた、イランと西側代理メディアとの関係における前進も目にしている」と述べました。

続けて、メディアから見た世界の人々の考え方について触れ、「西側メディアの視聴者にとって、イランのアプローチを知ることは非常に重要になるだろう。私は2017年、テヘランで開催されたパレスチナをテーマとする大きなサミットに参加したが、その中で初めて気付いたのは、イランの人々がガザに対し、アラブ諸国ではほとんど見られないような本当の意味での支援を意識的に続けていることだった。私は長い間、パレスチナの理想を支援する国は地域にほとんどないと思っていたが、テヘランを訪れて、同国の歴史がパレスチナの理想と同じ方向を向いたものであることを知った。また、イランの人々と話す中で、なぜガザが彼らにとって重要であり、彼らがなぜパレスチナの解放に自分たちの自由を重ねているのかを理解するようになった」としました。

一方、イランにおける女性の役割について、次のように自身の見解を述べました。

「制裁下のイランで私がまず驚いたのは、女性が社会や政府で担っている役割についてだった。私はそれ以前、テヘランで女性がどのように暮らし、行動しているかについて、西側メディアの報道の影響を大きく受けた考えを持っていたが、カルチャーショックを受けることとなった。なぜならレバノンでは、行政の責任者に女性が一人存在するだけで侮辱されたと感じる人々により憲法を施行する政府が運営されているからだ」

 

その上で、「イランをさまざまな文化や社会と結びつける方法はあると思う。イランは厳しい経済制裁を受けてはいるが、私たちは記者会見を通じて、世界の人々にこの国のアプローチを紹介していくべきだろう」と指摘しました。

また、世界的な言論の自由の欠如について言及し、「SNSの時代にあっては、検閲以外に(メディアの)障害となるものは何もない。例えば、私はユーチューブを11年間活用し、そのチャンネルに自分が関わったプレスTVの番組を全てアーカイブしてきたにもかかわらず、事前警告もなしにチャンネルを削除された。このチャンネルでは、西アジアの出来事を取り上げていた。この数年間、多くのウェブサイトが米国防総省によって完全閉鎖または削除されてきたが、これらの措置が取られる理由は、私たちが伝える話が西側メディアのアプローチと違っていることにある。しかし、私たちの行動は正しいものだ。私たちは堰き止められている文化の壁を打ち破り、世界中で検閲を回避できる新しい代替を見つける必要がある」としました。

そして、次のように続けました。

「私は、西側の視聴者と関係を築くことで、私たちがどのようなことに重きを置いているかを彼らに知ってもらえると思っている。ただ、私たちが外国の視聴者に対し自分たちの社会に対するのと同じアプローチをとるのは、文化を完全に理解していないがための間違ったやり方だろう」

 

そして、「例えば、私が西側諸国の人々と、自分や自分の家族を殺すために米国が資金をつぎ込んでいることについて語ろうとしても、ほとんどの米国民は歯牙にもかけない。しかし、米国民の収めた税金が、国内により良いインフラや教育システムを作る代わりにどのようなことに使われているかについては、語ることが可能だ」としました。

 


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