イスラエル紙「ヒズボッラーとの戦争はイスラエルの完全敗北」
イスラエル紙ハアレツは、レバノン・ヒズボッラーとの本格戦争になれば、イスラエルにとって完全な敗北になると記しました。
【ParsToday西アジア】ヒズボッラーは、昨年10月のハマスによる「アクサーの嵐」作戦以降、イスラエル占領地北部において優位を確立し、このことがイスラエル指導部にとって脅威となっています。こうした中、イスラエル紙ハアレツは、「レバノンとの戦争はイスラエルに完全敗北をもたらす」「レバノンへの地上侵攻に発展すれば、イスラエルは厳しい敗北を経験することになる」などと記しました。
同紙は、現在のイスラエルにレバノン侵攻の余力はないとし、「イスラエルは(1972年のレバノン侵攻時のような)リタニ川までのレバノン南部占領は企図しておらず、北部国境でごく限定的な軍事作戦を行い、北部住民の安全を確保することが目的だ」とした上で、「そうした限定的な作戦でさえも、緊張を激化させ、状況を制御不能にするおそれがある」と指摘しました。
そして、そのような小規模な作戦に対するヒズボッラーの反撃が「全面戦争に転化しかねない」とし、イスラエルの戦略上のインフラが破壊され、電力供給が停止するおそれもあるとしました。
別のイスラエル紙「イェディオト・アハロノト」も、ヒズボッラーが最新鋭の兵器や高い戦闘能力を有しているとし、「ヒズボッラーの無人機が数百機の単位で国境上空を飛行していることは、イスラエルの諜報・軍事機関にヒズボッラーと対峙する能力がないことを証明している」と指摘しました。
そして、「イスラエルは、この脅威を解消する道を必死になって探している」と記しました。
ヒズボッラーによる打撃を認めるこうしたイスラエルメディアは、ヒズボッラーとの戦闘が消耗戦と化し、入植地の安全が確保できなくなっていると指摘します。
イスラエルの軍事専門家は、ヒズボッラーは単独でイスラエルの兵力の半分を北部に投入させ、ガザに注力することを阻害していると指摘しています。