イラク元首相が明かした米・イスラエルの陰謀
(last modified Mon, 06 Jan 2025 11:31:20 GMT )
1月 06, 2025 20:31 Asia/Tokyo
  • イラク元首相で現在は政党「法治国家連合」の党首であるマリキ氏
    イラク元首相で現在は政党「法治国家連合」の党首であるマリキ氏

イラク元首相で現在は政党「法治国家連合」の党首であるヌーリ・マリキ氏が、地域を分断しイラクへの陰謀を企てるシオニスト政権イスラエルの策略に対して警告しました。

【ParsToday西アジア】西アジア地域は現在、複雑で危機的な状況に置かれています。ガザとレバノンに対しイスラエルが戦争を開始した後、シリアのアサド政権もイスラエル・アメリカの陰謀によって崩壊し、テロ組織に源流を持つとされる勢力が政権を掌握しました。地域各国ではシリアでのシナリオの二の舞が起こるのではとの懸念が高まっています。

こうした中、イラク元首相で現在は政党「法治国家連合」の党首であるヌーリ・マリキ氏は、イスラエルによるさらなる侵略と国境線の引き直しについて警告しました。

マリキ氏は、地域に対する敵の最も重要な戦略は、最初のステップで小国を創設し、次のステップで政府の性質を変えることであるとしています。それは、イスラム大国が分裂して小国となり、それらの小国が西側諸国とイスラエルの陣営に組み込まれ、ペルシャ湾岸協力会議(GCC)加盟国に見られるような妥協路線に転換するといった事態です。実際、これらの国の一部はすでにイスラエルとの関係を正常化しており、同政権に対する脅威とはみなされておらず、さらにアメリカの軍事駐留拠点となっている国もあります。

イラク首都バグダッドの金曜礼拝の導師を務めるセイエド・ヤスィン・アル・ムーサヴィ師も、地域に対する敵の新たな陰謀に言及し、「こうした陰謀の目的はイラク、シリア、レバノンとヨルダンを含む地域諸国を分裂させることにあり、そしてこれらの国々の分裂は、アメリカとその同盟国の配分要求に基づいている」と語りました。

同師はまた、「地域で起きていることはスンニ派、シーア派、クルド人の利益のためではなく、アメリカとその同盟国の利益にかなうアメリカの計画に他ならない」と強調しました。

これまでに、イスラエル・アメリカの共同戦略を実現するため、数々の策が検討されてきました。これらの策の1つは、西側との妥協に反対する独立諸国政府やグループに対する破壊活動の扇動です。そしてもう1つの策は、イラク国内での不和対立の扇動および、大衆基盤を持ち占領に反対している重要な組織集団に圧力をかけることです。

ここ数週間、アメリカとその同盟国からはイラク民兵組織ハシャド・アルシャビの解体が提起されており、イラク政府に対しても、ハシャド・アルシャビを解散させなかった場合、シリアの二の舞になるといった脅迫まがいの言動が出ています。地域諸国に対しこうした陰謀が実際に存在することからして、専門家や独立した有識者らの警告がますます高まっています。

結論として、地域や独立諸国に対するイスラエルとアメリカの陰謀の実現を阻止する最も重要な方法は、こうした状況への対処に向けたイスラム諸国の団結と合意であるということが強調されるべきでしょう。

 


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