カタール首長;「首都ドーハがイスラエル政権による裏切りの攻撃の標的に」
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カタールのタミム・ビン・ハマド・アル・サーニ首長
アラブ・イスラム諸国の首脳らがカタール首都ドーハでの緊急会合において、シオニスト政権イスラエルによるカタールへの攻撃を非難するとともに、この占領政権の行動に立ち向かう必要性を強調しました。
カタールのタミム首長は、同国に対するイスラエルの攻撃を議題としたアラブ・イスラム諸国の緊急会議の冒頭演説において「イスラエル政権は、戦闘行為の停止やシオニスト捕虜の解放に向けて多大な努力を払った仲介国を標的とし、戦争停止提案を検討していた交渉担当者のテロ暗殺および、仲介国への攻撃を決定した」と語っています。
また「イスラエルは、自らの周辺環境に敵対する占領・アパルトヘイト体制を作り出し、破滅を目的とした戦争を仕掛けてきた」と述べました。
さらに「カタール国民はイスラエル政権によるドーハ攻撃に驚きを禁じ得ない」とし「この裏切りの攻撃が発生したとき、パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスの指導部はカタールとエジプトから受け取ったアメリカの提案を検討していた。イスラエル政権がハマスの政治指導者を暗殺したいなら、なぜ彼らと交渉するのか?」との疑問を提起しました。
そして、アブルゲイトLASアラブ連盟事務局長も「カタールの国家主権に対するイスラエルの侵害はあらゆる限度を超えており、人道原則の全てに違反している」と語っています。
同事務局長は加えて「国際法は仲介者や交渉者を標的にすることを禁じており、ガザでの犯罪に対する沈黙により、イスラエルには処罰を免れる特権がある、という考えが強まっている」と述べました。
今回の首脳会談の続編としてイラク首相、ヨルダン国王、エジプト大統領、トルコ大統領、パレスチナ自治政府議長、タジキスタン大統領らも演説し、イスラエル政権によるドーハ攻撃を非難しました。
カタール時間の今月9日夜、イスラエルの航空機がカタール領空を侵犯し、同国の首都ドーハ・カタラ地区で開催されていた、ハリル・アル・ハイヤ氏率いるハマス高官代表団の会合会場を爆撃しました。
この事件を受けて、ドーハでは今月14日にOICイスラム協力機構外相会合が開催され、アラーグチー・イラン外相も出席して、イスラエルによるカタールへの軍事侵略を議題とした討論が行われました。なお、この外相会合は15日月曜にペゼシュキヤーン・イラン大統領も出席して開催されたアラブ・イスラム首脳会合の前哨戦となっています。