ネタニヤフ首相に迫る多重危機とパレスチナ国家承認のメッセージ
https://parstoday.ir/ja/news/west_asia-i129522-ネタニヤフ首相に迫る多重危機とパレスチナ国家承認のメッセージ
一部の国がパレスチナの国家承認という行動により重要な政治、法的メッセージを発信し、シオニスト政権イスラエルの地位がさらに弱体化するという状況の中、同政権のネタニヤフ首相が内憂外患の危機に直面しています。
(last modified 2025-09-22T11:00:02+00:00 )
9月 22, 2025 19:55 Asia/Tokyo
  • イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相
    イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相

一部の国がパレスチナの国家承認という行動により重要な政治、法的メッセージを発信し、シオニスト政権イスラエルの地位がさらに弱体化するという状況の中、同政権のネタニヤフ首相が内憂外患の危機に直面しています。

イスラエル問題の専門家は、パレスチナ問題を不可避の政治的現実にしたパレスチナ国家承認の傾向の高まり、特にEU欧州連合からの経済制裁の示唆と押し寄せる圧力、そして撤退や譲歩には一切反対という極右連合からの政権内部圧力など、ネタニヤフ首相が根本的な多重危機に直面していると考えています。

【ParsToday西アジア】イルナー通信によりますと、ネタニヤフ首相は国際的な孤立を補うため、軍需産業の強化と自給自足に頼ろうとしていますが、これは経済崩壊につながる可能性があります。ネタニヤフ首相は、ガザ地区への支援促進といった戦術的な譲歩と、厳格な政策の継続の間で揺れ動いており、硬軟を使い分けて国際的な圧力を軽減し、占領地内の結束維持に努めているものの、この戦略は長期的な政治・経済的コストを伴うと見られています。

国際関係学を専門とするアムジャド・バシュカル(Amjad Bashkar)氏によれば、一部の国がパレスチナを承認しようとする最近の動きは、2023年10月7日以降の情勢変化の直接的な結果だとされています。バシュカル氏は「パレスチナは法的には正統な国家として認められているものの、現実には依然として占領者の支配下にある」と強調しています。まやバシュカル氏によると、イスラエルがヨルダン川西岸地区、国境検問所、そして領空全体の60%以上を支配し、大規模な入植地建設によりパレスチナの独立達成が困難となっているため、この法的承認を客観的な現実に転じさせることが最大の課題だということです。

バシュカル氏はまた「これらの承認は、パレスチナ問題に対する世界とアラブ諸国の注目を再び集める可能性がある。独立の完全実現は依然として深刻な障害に直面しているものの、政治的な行き詰まりを打破し米国の役割を縮小するというパレスチナ人の戦略の一部として機能する可能性がある」との見解を示しました。
 

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram Twitter